生産性と認知機能を最大化する室温は男女で違うと判明した

2019年6月13日

室温

 

認知機能にベストな室温を調査した研究はいくつかあります。今回紹介する研究では、ベストな室温は男女差があるという面白い結果になりました。

 

認知機能を最大化する室温は男女差がある

この研究(1)は542人のドイツ人を対象として行われました。その内女性は41%です。気温は16.19℃から32.57℃の間で測定して、以下の4つにランダムで振り分けています。

 

気温

  1. 16℃-19℃
  2. 20℃-25℃
  3. 26℃-28℃
  4. 30℃-32℃

 

そして、参加者には以下のタスクをしてもらいました。

 

診断内容

  1. 数字の加算タスク(数学)
  2. 言葉づくりタスク(口頭)
  3. 認知反射テスト

 

タスクを完了すると、アンケートをして終了です。結果は以下のような感じ。

 

結果の図

引用元:(1)のFig2

結果

  • 男性は低温で最もよく、女性はより高温で良かった
  • 1℃増加すると、女性は数学の正答数を1.76%増加させ、男性は0.63%低下させた

 

これらの結果は女性は気温が高くなるにつれて認知機能が向上し、男性は低くなるにつれて向上するとわかります。特に女性は回答数の増加によって、認知機能の向上をもたらしました。

つまり、女性は気温が高くなるにつれて生産性が高くなるわけです。性差でここまで違いが出るとは面白いですね。

著者はこの結果について以下のように述べています。

 

われわれの研究結果は快適さだけでなく、認知能力や生産性にも関係していることを示唆している。相対的な効果の大きさを考慮すると、性別が均衡した職場では温度は現在の基準よりもかなり高く設定されるべきであることを示唆する。

 

具体的な室温については何を重視するかで変わりますね。女性寄りで生産性を最も高めたければ26-7℃辺りで、男性寄りでは20℃以下が目安です。個人的には一人で仕事をしているので、20℃以下を目安にしようかなと思います。

それではぜひ参考に。

 

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