マインドフルネスの様々な効果は科学的にもお墨付きです。そんな中でマインドフルネスが個人のパフォーマンスだけではなく、チームの評価まで高めるという調査結果が発表されました。
職場でのマインドフルネスが生産性と幸福を改善する?
今回紹介する研究(1)は職場でのマインドフルネスが生産性や幸福を改善するかという予備的な研究です。予備と言っても、企業4社425人を対象にした大規模な研究となっています。参加者は以下のような流れで、ワーキングマインドフルトレーニングを行いました。
実験の流れ
- 2日間のトレーニング
- 8つの2.5時間セッションに参加する
- 8つのオーディオ録音が提供され自分で練習:毎日最低10分
他のマインドフルネストレーニングと比べて、やや長めの期間行われています。かなりガッツリした量です。ちなみに瞑想方法は色々な形式を勉強しました。
瞑想の種類
- マインドフルネス瞑想
- 歩行瞑想
- ポージング瞑想(ヨガ瞑想)
- ボディスキャン瞑想
- 慈悲の瞑想
その他にも日常生活でマインドフルネスを実践することを推奨されています。そして、色々なアンケート調査を行い、実験は終了です。結果は以下のような感じ。
結果
- 燃え尽き症候群や知覚ストレスを大幅に減少させた
- 心理的幸福度が著しく向上
- マインドフルネスや受容の度合いが有意に増加
- 生産性や個人的なパフォーマンスが著しく向上
- チームや組織風土の評価が向上した
これらの結果から、マインドフルネスが生産性や幸福度、パフォーマンス、ストレスを改善するとわかりました。すべて自己申告による主観的な指標ではありますが、かなりいい感じの結果です。
著者はさらにランダム化比較試験が必要としつつも、以下のように述べています。
この予備的な調査はワーキングマインドフルトレーニングが燃え尽き症候群の軽減やストレスとマインドフルネスの改善、幸福の向上、チームや組織の風土や個人的なパフォーマンスのいくつかの側面に関連していることを示しました。職場の幸福と業績を向上させる介入は、従業員の幸福と慢性的なストレスや精神的健康問題の軽減にとって有益であるだけでなく、組織と社会全体にもかなりのプラスの利益をもたらします。
本格的な研究はこれからという感じですが、職場でマインドフルネスを取り入れるのは業績アップにもつながる可能性が十分あります。
それではぜひ参考に。