科学的に勉強のモチベーションを上げる3つの方法まとめ!

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勉強のモチベーションを高める方法まとめ

 

イヴ
今回は「ドーパミンを分泌させる方法」「行動経済学的なやる気の高め方」「習慣化」の3つからモチベーションの高め方を解説するよ!

 

1.ドーパミンを分泌させる方法

ドーパミンの簡単解説

ドーパミンとは、やる気ホルモンや幸福物質と呼ばれる物質のことです。

簡単な話、やる気やモチベーションを高めたいなら、ドーパミンを分泌させればいいわけです。

 

イヴ
ドーパミンはワーキングメモリや海馬とも関係していて、集中力や処理能力、記憶力も良くなるよ!

 

目標設定

ドーパミンの分泌で、最もオススメなのが目標設定です。

実は目標を達成すると分泌されるのは有名ですが、目標を設定しているときも分泌されています。

 

ドーパミンの強化学習サイクル

 

つまりドーパミンの無限ループのようになり、これをドーパミンの強化学習と言います。

目標設定についても、科学的なポイントがあります。

 

目標設定のポイント

  • 目標は幅をもたせる:本を3-5冊読むなど(1
  • 現実的な小さな目標にする:大きな目標は悪影響(2
  • 一度失敗した目標は設定しない:ストレスによる悪影響(3

 

目標設定には悪影響があると、ハーバード・ビジネス・スクールは発表しています。(2)

とはいえ、強化学習を実行するために、目標に幅をもたせたり、失敗した目標を設定しなかったりで工夫をしましょう。

 

好きな音楽を聞く

音楽

 

自分が好きな音楽を聞くと、ドーパミンが分泌されるとわかっています。(4

また音楽は集中力やワーキングメモリなどから、パフォーマンスを向上させる可能性があるとのことです。

 

ただし、勉強しながら音楽を聞くのはパフォーマンスを低下させます。(5

これは自分が好きな音楽でも、テンポの良い音楽でも意味がありません。

これらを踏まえると、勉強をする前のタイミングで好きな音楽を聞くのがベストです。

 

運動

運動

 

運動をすると、手軽にドーパミンを分泌できます。(6

(6)の研究では、勉強の後に運動をすることで、記憶の保持も改善するとわかりました。

実際、運動は勉強に適した物質が放出されるとわかっています。

 

運動で放出される物質

  • ドーパミン:やる気・モチベーション
  • ノルアドレナリン:集中
  • BDNF:脳の神経を発達・再生
  • セロトニン:メンタルを安定

 

勉強のために運動をするのであれば、(6)の研究通り勉強後がベストです。

運動が苦手な人はヨガでもドーパミン・セロトニン・BDNFの増加が見られているので、ぜひ。(7

 

人への親切

人への親切

 

人への親切がドーパミンを活性化するとわかっています。(8

この研究は473人を対象に6週間かけて行われました。

この実験は他人や社会に優しくするのと自分に優しくするのを比較するためのものです。

 

研究グループ

  1. 社会に親切な行動(ゴミ拾いなど)
  2. 他の人に親切な行動(友達にコーヒーを買ったり家族に夕食を作ったり)
  3. 自分に親切な行動(運動や仕事を休む)
  4. いつもの行動(コントロール)

 

結果は1と2のグループに幸福感や気分の改善が有意に認められました。

これはいわゆるヘルパーズハイと呼ばれる現象で、脳のドーパミンが放出されることで自分のメンタルヘルスも高められます。

 

太陽

朝日

 

日光とドーパミンも関連が見られています。(9

実は冬になると、気分が落ち込む病気(季節性情動障害)があるくらいです。

 

これは主に冬の方が太陽を浴びる時間が少ないのが原因とされています。

特にこの期間はドーパミンを含む神経伝達物質が少なくなるとわかっています。(10

また日光をよく浴びている人ほど、ドーパミン受容体の密度が高かったという研究(11)も出ていました。

 

睡眠

睡眠

 

一晩寝ないでいると、ドーパミン受容体の性能が低下するとわかっています。(12

ドーパミンは覚醒作用のある物質なので、この辺りはイメージしやすいところです。

睡眠不足は認知機能全般から気分、運動能力まで悪影響が出ます。(13

きちんと睡眠を取る→太陽で覚醒の流れは心がけたいですね。

 

カフェイン

コーヒー

 

カフェイン自体がドーパミンを増加させることはありませんが、ドーパミン受容体の利用可能性を増加させるとわかっています。(12

(12)の研究では1日200mgのカフェインでもドーパミン受容体の利用可能性が増加したとか。

コーヒーや緑茶でも対応できる量なのがいいですね。

 

チロシン

チロシンはドーパミンの元となる成分です。

実際には「チロシン」→「L-ドーパ」→「ドーパミン」という流れで合成されていきます。

 

研究(13)ではチロシンが枯渇すると、ドーパミンの神経伝達が減少し、空間認識能力やワーキングメモリに悪影響が出ました。

またチロシンを補給するとドーパミンのレベルが上がることは研究(14)で示されていて、ドーパミンが少ないときにチロシンを補給すると認知機能も高まると考えているようです。

 

チロシンはアミノ酸の一種なので、チーズやヨーグルト、魚類、大豆製品からも取れます。

手軽に取りたい人はサプリでもOKです。

 

瞑想

瞑想

 

瞑想を習慣にしている人を対象とした研究(15)では、1時間の瞑想と静かに休んだときを比較すると、ドーパミンの放出量が65%も増加していました。

ただ対象が瞑想を習慣にしている人なので、瞑想をしていない人にどんな影響があるのかはわかりません。

 

他の研究(16)でも、8週間のマインドフルネスではドーパミンへの影響がなく、長期的な瞑想によって変化すると推測されています。

すぐ効果のあるやり方ではありませんが、ストレス対策にもなるので習慣にしておきたいです。

 

2.行動経済学的なやる気の上げ方

行動経済学的なやる気の上げ方では、コミットメント契約を使います。

コミットメント契約とは、破ったときの罰や達成したときのご褒美を付けて行動を縛る仕組みのことです。

簡単に言ってしまえば、アメとムチを利用して勉強しかできないようにする方法を言います。

 

インセンティブコミットメント
意味意思決定を変える要因特定の行動しか取れないようにする仕組み
選択肢選択肢のどれかに誘導する選択肢の1つを消す
成績が上がるとお金がもらえるタバコを吸ったら50万円の罰金
子供が勉強したらテレビを購入

 

コミットメント契約のやり方

実はこのコミットメント契約はとても種類が多いです。

ここではヤル気の科学の著者が運営している「stickk.com」のやり方をご紹介します。

 

コミットメント契約のやり方

  1. 自分の目標と達成する期限を設定
  2. 目標達成ができなかった場合の罰金を設定
  3. 目標達成の確認をする第三者の取り決め(家族や友達)
  4. (サイトの場合)クレジットカードを登録
  5. 目標達成ができなかった場合や第三者が未達とした場合は罰金

 

コミットメント契約は色々ありますが、定番なのは罰金(ムチ)です。

というのも、人には損失忌避(きひ)という性質があります。

 

これは損失が利益よりも大きく見えてしまうという性質です。

また目標を達成し続ければ、支払いをする必要もないので、コストが比較的かからないのも良い面です。

 

注意するポイントまとめ

コミットメント契約で注意すべきポイントをまとめました。

 

注意点まとめ

  • 罰金は小さくしない
  • 現金よりも有形財・サービスの方がいい場合も
  • 罰金は嫌いな人や団体に支払うとより効果的
  • 可能ならアメとムチの併用もあり
  • アメを使うなら、たっぷり払うか全く払わない

 

罰金を設定するときは小さくすると、逆効果になるケースがあります。

託児所の有名な研究(17)では、親が迎えに来る時間を遅刻したら、300円の罰金を支払わせるというルールを作りました。

しかし、数週間後には時間を守らない親が倍以上になるという結果になりました。

 

これは300円を支払えば、遅刻してもいいという免罪符として機能してしまった例です。

勉強でも罰金を小さく設定してしまうと、お金を支払えば勉強をやらなくてもいいという免罪符になってしまいます。

 

コミットメント契約はリスクにかける金額が少ない人の契約ほど、成功率が大幅に下るという結果も出ています。

バツを設定するときはこのあたりに注意しましょう。

 

失敗させないための対処法

コミットメント契約を失敗させないための対処法をまとめていきます。

 

失敗しないための対処法まとめ

  • 定期的な自己モニタリング:フィードバックを与える
  • 具体的で振れ幅のある目標設定:1日30-50ページ読む
  • 見かけでも進んでいるように見せる(18
  • 少し破ってもいい柔軟性:1年に何回かは破ってもOKというルール
  • 目標は小さく区分けする

 

目標を設定するときは、必ず柔軟性をもたせるのがオススメです。

ここでの柔軟性とは、目標に振れ幅をもたせたり破っても良いルールを作ったりという方法です。

 

そもそも目標はモチベーションを低下させたり、視野を狭くさせたりといったデメリットも指摘されています。(2)

コミットメント契約をするときはこの辺りも注意が必要です。

 

3.習慣化

ここまでモチベーションの高め方を紹介してきましたが、本来は勉強ができればいいわけです。

つまり、モチベーションを高めずとも行動を自動化できれば、モチベーションの変化に対応する必要もありません。

ここでは科学的に習慣をつくる方法を解説していきます。

 

習慣はどのくらいでできる?

多くの習慣本では21日で習慣化できると書かれています。

しかし習慣を築くのにどれくらいかかるかは、きちんと研究(19)が行われています。

 

この研究では96人を対象として実験が行われ、そのうちの十分なデータがとれた被験者の平均で習慣化までに66日かかりました。

とはいえ、何を習慣化したいかで数値は変わってきます。

 

朝食後に水を1杯飲む20日前後
昼食に果物を1つ取る40日前後
朝食後に10分ウォーキング50日前後
1日50回腹筋84日経っても習慣化せず

 

このように簡単な作業であるほど習慣化にかかる日数は少なく、複雑なほど長くかかるとわかります。

とはいえ、研究では1日ごとに自動化が増していくこともわかっているので、毎日やることで徐々に楽になっていくのも事実です。

 

間違った習慣の作り方

よくありがちな間違いパターンが目標達成を具体的にイメージするというものです。

研究(20)では、2つのグループを用意し、別のイメージをしてもらいました。

 

イメージ

  • テストで高得点を取るという「結果」をイメージ
  • 高得点のための「手段(勉強)」をイメージ

 

すると、結果は手段をイメージしているグループの方が長時間勉強し、テストの成績も上がりました。

基本的に成功したときのイメージは、すでに達成したかのように感じてしまうのが問題です。

もし、何かをイメージするのであれば、勉強のプロセスをイメージするようにしましょう。

 

正しい習慣をつくる方法

習慣を作るときはWOOPと呼ばれる方法(21)を使います。

 

願望(Wish)自分が身につけたい習慣を書く
結果(Outcome)習慣から得られる結果を書く
障害(Obstacle)習慣を身につけるときの障害を書く
計画(Plan)具体的な計画を立てる

 

この方法は、科学的に目標を達成するための強力なツールです。

上の4つにそれぞれ答えていくだけですが、順番に解説していきます。

 

願望

自分が達成したい願望を書きます。

この願望の難易度は努力すればできるラインに設定してください。

明らかに自分の能力を超えた願望にしてしまうと、逆にモチベーションが下がります。

願望を達成する期間に制限はありませんが、最初は数日程度で達成できるものがオススメです。

 

結果

願望ができた場合の結果を書きます。

具体的にイメージするようにしてください。

 

障害

目標を達成するのに障害となっているものを書きます。

勉強の習慣であれば、何が勉強の習慣を邪魔しているのかを考えてください。

 

計画

計画では「if-thenプランニング」というツールを使います。

このツールはメタ分析(22)も出ていて、目標達成にとても効果的です。

if-thenプランニングというのは、「もしXになったら、Yをする」といった具合に状況と行動を結びつけるやり方です。

 

具体例

  1. 朝食を食べたら、ウォーキングをする
  2. 5時になったらカフェへ行く
  3. お風呂から上がったら、ストレッチをする

 

上記のように、行動にトリガーをつけます。

勉強であれば、以下のような感じです。

 

勉強用

  • 朝起きたら勉強をする
  • 水曜日になったら学校終わりに図書館へ行く
  • 夕食を食べたら、読書をする

 

if-thenプランニングは時間とセットではなく、別の習慣とセットにするとより強力です。

理想は「○時になったら」よりも「夕食を食べたら」といった毎日必ず行っている習慣とセットにします。

 

またthenの方も1つではなく、複数でもOKです。

「起きたら、数学か英単語をする」

このとき2択は片方を簡単で、もう片方を少し難しいものにするのがオススメです。

日によってコンディションは変わるので、悪い日は簡単な方を選べるようにします。

 

習慣を継続させるには?

習慣を作るには、基本的に行動を繰り返すしかありません。

習慣は毎日やるごとに自動性が増すため、今日よりも明日の方が簡単になっていきます。

そこでより習慣を継続させるためには、以下のような方法が挙げられます。

 

継続させる方法

  • 進捗のモニタリング(18)
  • コミットメント契約
  • 習慣の邪魔をしている要素を捨てる

 

「習慣の邪魔をしている要素を捨てる」では習慣が続かなくなる原因を見つけて、それを避けるやり方です。

例えば、勉強しようとすると動画や漫画を見てしまうとすれば、スマホの電源を切ったり漫画を部屋から出したりします。

 

それではぜひ参考にしてみてください。

 

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