睡眠学習の研究では「睡眠学習は不可能ではないが、実践的ではない」と示されています。
レム睡眠中は新しい情報を記憶できた研究
この研究(1)は20人の男女を対象として、20問の記憶テストをしました。記憶テストといっても、ホワイトノイズと独自に作られた音を区別するというテストです。
独自に作られた音は事前に流して、記憶してもらいます。記憶するタイミングは以下のような感じ。
グループ分け
- 睡眠前:5問
- レム睡眠:5問
- ノンレム睡眠:5問
- 新しい問題:5問
この研究では睡眠中もポリグラフを見ながら、一晩中音を流しています。
メモ
レム睡眠とノンレム睡眠は睡眠の深さを示す用語です。レム睡眠が浅い睡眠で、主に夢を見る深さとして知られています。一方のノンレム睡眠は深い睡眠のことで、記憶が脳に定着する段階です。
そして、結果は以下のような感じでした。
結果
- レム睡眠中に流した音は記憶されていた
- ノンレム睡眠中に聞こえた音だけが学習できなかった
- 加えてノンレム睡眠中に聞いた音は起床してからも記憶しづらくなった
結果を見ると、レム睡眠中は新しい情報を記憶できるとわかりました。しかし、ノンレム睡眠中に流した音だけは記憶できない上に、起きてから覚えようと思っても記憶しづらくなるという大きなデメリットがあります。
例えば、夜中に記憶したい内容を流しても、ノンレム睡眠中に流れた部分だけはむしろ記憶しづらくなるわけです。レム睡眠のときだけ音を流せるなら不可能ではないですが、実践的ではありません。
睡眠学習の実践的な方法については以下の記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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睡眠学習は厳しい!けど、〇〇を睡眠中に使えば記憶力が16%高くなる
それではぜひ参考に。