座りすぎが健康に悪影響を与えるのはよく知られています。今回の研究では悪影響を相殺するには1日1時間の運動が必要と発表しました。
100万人以上のデータをメタ分析した研究
運動と座りすぎ・死亡リスクを調査したメタ分析(1)が発表されています。この研究は2014年11月までに発表された論文を対象に行っています。
論文を精査した結果、16件の論文が基準を満たしていました。この研究では運動強度と座る時間を4つずつに分類しています。
グループ分け
- 1日5分程度の中程度運動
- 1日25-35分の中程度運動
- 1日50-65分の中程度運動
- 1日60-75分の中程度運動
※中程度の運動とは、5.6km/時間のウォーキングや16km/時間のサイクリング
座る時間
- 0-4時間
- 4-6時間
- 6-8時間
- 8時間以上
結果をまとめると、以下のような感じです。
結果
- 最も活発な運動が長い座位時間による死亡リスクを排除
- 1日5時間以上テレビを見た人は16-93%全死因死亡率を増加させた:運動でリスクを完全排除できなかった
- 最も活発な運動&8時間以上座った人は運動習慣なし&4時間未満座った人よりも死亡率が低かった
- 運動の推奨レベル(2番目)でも、長い時間座っていれば死亡率が小さく増加する
- 1日8時間以上の座り&運動習慣なしは喫煙と同じ死亡リスク増加だった
これらの結果は、高いレベルの運動が長時間座る悪影響を軽減すると示唆しています。ただ1日60-75分の中程度の運動って、意外とハードですよね。実際基本レベルの運動は②(1日25-35分)くらいの運動量であることが多いです。
しかし基本レベルの運動をしていても、8時間以上座ると死亡率は上がるのでツライところ。ただ運動量が増すごとに死亡率は軽減する傾向は見られるので、運動習慣は大事にしたいですね。後はどれだけ座らずに仕事や勉強をできるかが問題になりそうです。
それではぜひ参考に。
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