マルチタスクが脳に深刻なダメージを与えるかもという3つの研究

マルチタスク

 

今回はマルチタスクが脳にダメージを与えるかもしれない研究を紹介していきます。

 

1.マルチタスクが小さい灰白質と関連していた研究

この研究(1)はマルチタスクと脳構造の変動性を調査した研究です。参加者はロンドン大学の75人の成人を対象としておこなわれました。調査は以下の4つです。

 

測定内容

  1. メディアマルチタスクアンケート
  2. ビッグファイブ(性格テスト)
  3. fMRI
  4. VBM(神経画像の分析)

 

そして、結果は以下のような感じ。

 

結果

  • マルチタスクと灰白質密度は負の関連が見られた
  • マルチタスクはビッグファイブとは無関係だった

 

結果はマルチタスクが多い人ほど、灰白質密度が小さかったわけです。

 

脳
灰白質とは、大脳の外側の部分(大脳皮質)のことですね。密度が少なかったのは前帯状皮質という部位でした。この部位は感覚運動や高次認知に関連していると言われています。

 

特に前帯状皮質の減少は以下のような疾患と関連します。

 

病気

  1. 強迫神経症
  2. ストレス障害
  3. うつ病
  4. 薬物・非薬物の依存症

 

この研究だけでは、まだ正確な因果関係が特定できていません。とはいえ、マルチタスクの増加が認知パフォーマンスの低下を説明する可能性があるとのことです。

 

2.マルチタスクと認知機能の論文をレビューした研究

2018年に行われたマルチタスクと認知機能をレビューした研究(2)では、色々な認知機能を調査しました。調査した認知機能は以下のとおりです。

 

測定内容

  1. 作業記憶(ワーキングメモリ)
  2. 認知制御(干渉管理、持続的注意、タスク管理、抑制制御)
  3. 関係推論
  4. 長期記憶

 

で、結果は以下のような感じです。

 

結果

  • 重度のマルチタスクはワーキングメモリパフォーマンスが低かった
  • マルチタスクとワーキングメモリパフォーマンスは負の相関が確認された
  • 重度のマルチタスクは持続的注意力(集中力)の低下を示した
  • 重度のマルチタスクは右前頭前野における成績の悪さと関連していた
  • 重度のマルチタスクは関係推論能力を著しく低下させた
  • 重度のマルチタスクがワーキングメモリを低下させる要因も長期記憶に影響している

 

このようにマルチタスクは認知機能全般に悪影響を及ぼします。特に集中力や記憶力、推論にパフォーマンス低下が確認されました。今後研究も増えていくと思われますが、マルチタスクは想像以上に脳への影響が大きいかもしれません。

 

3.IQが10ポイントも低下

ヒューレット・パッカードが行った研究(3)では、マルチタスクがIQを10ポイント低下させると発表しています。この結果はマリファナの影響と比較して、2倍以上ひどい数値です。

ただBBCが発表した調査なので、具体的な調査内容がわかりません。マルチタスクがIQを低下させるという有名な話ではありますが、参考程度が良いかもしれないです。

それではぜひ参考に。

 

 

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