マルチタスク能力は使うな!シングルタスクで脳を最大化する方法

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マルチタスク

 

イヴ
この記事ではマルチタスクの悪影響やシングルタスクにする方法を紹介していくよ!

 

マルチタスクとは?主な活動

マルチタスクとは、複数の作業を同時並行で行うことを言います。

脳は1つの作業しかできないため、厳密には作業を素早く切り替えているわけです。

 

マルチタスクの例

  • 電話をしながらメールを返信
  • Twitterをしながら仕事をする
  • 友達と喋りながらLINEの返信
  • テレビを見ながら勉強をする
  • 音楽を聞きながら勉強をする
  • 喋りながら車の運転をする

 

上記のようなマルチタスクはありがちですが、びっくりするぐらい脳に悪影響を与えるとわかっています。

 

マルチタスクの悪影響と間違い

1.マルチタスクは著しくパフォーマンスを低下させる

マルチタスクがパフォーマンスを低下させることは、色々な研究でわかっています。(1

あるマルチタスクの研究(2)では、以下の3グループに分けました。

 

実験のグループ分け

  1. シングル:2つのタスクを12分間ずつ連続で取り組む
  2. マルチ:2つのタスクを約4分ごとに切り替える
  3. 選択:切り替えボタンを押すと、タスクを切り替えられる(タスクごとに各12分間の時間制限あり)

 

この3グループで比較すると、最もパフォーマンスが良かったのは「シングル」でした。

 

マルチタスクの実験スコア

 

結果を見ると、シングルタスクとマルチタスクで差が23ポイントあります。

またタスクの切り替えを選択できるグループと比較しても、21ポイント差でした。

 

これらの結果から、マルチタスクはシングルタスクと比較して、パフォーマンスが大幅に低下するとわかります。

またタスクの切り替えの数がパフォーマンスと負の相関関係にあるので、タスクの切り替え数を意図的に減らすのが良さそうです。

 

この研究で特に面白いのが、自分でタスクの切り替えを選択したグループもパフォーマンスが低下している点です。

被験者の方々は新鮮な目で問題を見たいという理由でタスクを切り替えていました。

 

ニコ
気持ちはわからなくないな・・・。

 

とはいえ、実際のパフォーマンスは低いということで、テストで問題を切り替えすぎるのは良くないかも知れません。

 

2.マルチタスクが生産性を40%低下させる

マルチタスクは、生産性を40%低下させると研究(3)でわかっています。

マルチタスクと生産性で面白いのがハーバード・ビジネス・レビューの「The Multitasking Paradox」です。

このページでは、タスクの切り替え頻度と生産性をわかりやすく示されています。

 

マルチタスクと生産性

 

生産的な労働者の方は1日の切り替え数は300程度ありますが、生産性の低い仕事への切り替えはほとんどありませんでした。

結果として非生産的な作業には40分しか使っておらず、早く仕事を終わらせました。

 

一方で非生産的な労働者の方は500回の切り替えを行っていて、約3時間しか生産的な仕事をしていませんでした。

この2人は9時間働いているので、生産的な時間が3時間というのはかなり短い数値です。

 

ただこの2人の比較を見ると、同じ労働時間でも生産性に大きな違いが出ています。

何かの作業をするときは、「ポモドーロテクニック」や「アイビ・リー・メソッド」などの工夫するのが良さそうです。

 

3.マルチタスクがIQを15ポイント低下させる

2005年に行われた研究(4)によると、マルチタスクがIQを15ポイント低下させると発表しています。

この悪影響はマリファナを吸ったか、一晩中起きた場合と同じレベルです。

ちなみにこの研究は資金がヒューレットパッカード、実験がロンドン大学精神医学研究所、発表がBBCで行われました。

 

イヴ
マルチタスク怖すぎ・・・!

 

4.学生の成績を低下させる

1839人の大学生を対象としたマルチタスクと成績の関係を調査した研究(5)では、勉強をしながらFacebookやテキストメッセージを送ると、GPAと負の相関していることがわかりました。

他の研究(6,7)でも、Facebookにアクセスした人はGPAが低い傾向にあったという結果も出ています。

 

これらを見ても、勉強しながらSNSを見ている人は成績を低下させてしまう可能性があります。

これはマルチタスクの影響とは限りませんが、何らかの影響を与えているかもしれません。

 

ノートパソコンを開きながら講義を受けると記憶力が低下?

また別の研究(8)では、ノートパソコンを開いた学生グループの記憶力が低下したという結果が出ています。

この研究は44人の学生を対象にして、ランダムに2つのグループに分けます。

 

そしてそれぞれ講義を行って、すぐにテストをするという手順です。

違いはノートパソコンの利用を勧めるか禁止するかだけでした。

 

すると、結果はノートパソコンを開いた学生グループのパフォーマンスが大幅に低かったわけです。

結論では、マルチタスクがメモリの減少を強く示唆するとしています。

大学の講義ではパソコンを開いている人もいましたし、無意識にやってしまうマルチタスクには注意が必要ですね。

 

5.「女性がマルチタスク能力に優れている」は嘘

初めに紹介したマルチタスクの研究(2)では、女性がマルチタスク能力に優れているの根拠がないとしています。

また2013年にストックホルム大学で行われた研究(9)では、男性の方がマルチタスク能力に優れているという結果を出しています。

 

この研究は36人ずつの男女を対象に、パソコンでマルチタスクのテストを行って実験しました。

結果は、男性が空間能力を扱うマルチタスクで女性よりも優れていたわけです。

 

別の実験だと、男女のマルチタスク能力差がほとんどなかったため、月経周期とあわせて分析しています。

すると、女性のマルチタスクは月経周期が関係していて、黄体期にはマルチタスク能力の差が広がり、月経期にはほとんどなくなるようです。

マルチタスクは色々な悪影響があるのでオススメはしませんが、マルチタスク能力は女性が優れているは間違いでした。

 

6.マルチタスクの習慣がある人は灰白質密度が小さい

ロンドン大学が行った研究(10)によると、マルチタスクの量が多いと報告した人は灰白質密度が小さいとわかりました。

この研究は75人の成人を対象としてアンケート調査を行っています。

 

結果はメディアマルチタスクの頻度が高い人ほど、灰白質の体積が小さい関係にあったわけです。

特にひどいマルチタスカーは以下のような特徴がありました。

 

マルチタスカーの特徴

  • 視覚パターンの変化を検出するのが遅い
  • 記憶作業中に外部からの影響を受けやすい
  • タスクの切り替えが遅い

 

論文の著者によると、ひどいマルチタスカーは主要なタスクに注意を向け続けることができない可能性があると言っています。

 

7.マルチタスクがうつ病と関連している

マルチタスクとうつ病を調査した研究(11)では、うつ病や社会不安と関連していると発表しています。

318人の学生を対象に健康調査票や社会恐怖症目録、ビッグ5を行い、各メディアの使用時間や頻度を調査しました。

 

結果は、マルチタスクがメディア全体の使用やうつ病・社会恐怖症と有意に関連していたわけです。

ちなみにメディアの使用と社会不安は関連が見られていません。

因果関係はわかっていませんが、著者は例として以下のようなものを挙げています。

 

マルチタスクとメンタル

  • メディアマルチタスクによる注意の低下が刺激からのタスク切換を促進し、不安や抗うつが高まる
  • 社会的不安や憂鬱な人はネガティブな感情を避けるために、メディアマルチタスクで気を散らしている

 

どちらにせよ、メディアマルチタスクがメンタルと関係しているので、最小限に抑える必要があります。

 

マルチタスクでもパフォーマンスが落ちない例外

1.脳の別の場所を使った活動は妨げにならない

ミシガン大学のDavid Meyer教授によると、2つのタスクがどちらも単純で、同じリソースを求めて互いに競合しない場合のみマルチタスクが行えます。

 

The new marshmallow test: Resisting the temptations of the web

 

例としては洗濯物を畳みながら、天気予報を聞くというのは問題ないようです。

ただし、宿題をしながらLINEを送るのは同じ前頭前野を利用するため、マルチタスクになります。

 

ただ問題のないマルチタスクの見極めは難しいので、基本はシングルタスクを意識するのが良さそうです。

例えば、音楽を聞きながら勉強をするのは良さそうに見えますが、BGMの研究ではパフォーマンスが低下するとわかっています。

 

音楽で集中する方法
音楽で集中力を高めるなら「聴かない」がベスト?効果的なBGMの利用法

続きを見る

 

このことから、勉強はシングルタスクの方が良さそうです。

個人的にも、勉強や仕事のときはシングルタスクを意識しています。

 

2.マルチタスクに長けた「スーパータスカー」

男女200人を対象とした運転シミュレータの研究(12)では、サンプルの2.5%はシングルとマルチタスクの実行でパフォーマンスの低下が見られませんでした。

この研究では32マイルの距離を運転シミュレーターで走りながら、数学の問題とその合間に出てくる単語を記憶するというテストを行っています。

 

結果は200人中5人だけパフォーマンスの低下が見られませんでした。

こうしたマルチタスクも行える人々のことをスーパータスカーと呼んでいます。

 

スーパータスカーはマルチタスクができるだけではなく、シングルタスクにおいても上位25%のパフォーマンスがあります。

研究では、ほとんどの人がスーパータスカーではない理由についても触れていました。

 

すべての人がスーパータスカーではない理由

  • スーパータスカーは他の処理能力を犠牲にしている
  • マルチタスクは最近必要になったので、進化が普及していない

 

進化についてはテクノロジーが進歩してから数世代しか過ぎていないため、人口全体に広がっていないと考えているようです。

自分がスーパータスカーかどうか試すなら、以下のサイトを利用してみてください。(外部サイト)

 

https://supertasker.org/

 

シングルタスクをする方法!マルチタスクの対策は?

1.スマホを目の届かない場所へ置く/ミュートにする

8)の研究でノートパソコンを開きながら、講義を受けるだけで大幅にパフォーマンスが低下しました。

これと同じ原理で、勉強や仕事中に危険なのがスマホです。

 

勉強や仕事をしながらのスマホいじりを防止するために、スマホを目に届かない場所へ置くことをオススメします。

ただし勉強や仕事でパソコンやスマホが必要な場合は可能な限り、タスクの切り替えを減らすのがオススメです。

 

調べ物であれば、一通り調べ終えてからまとめて執筆するなどです。

またスマホの通知も作業の切り替えが起こりやすいので、ミュートにして1つのタスクが終わるまで操作しないようにしましょう。

 

2.ポモドーロテクニックを使う

シングルタスクを実践するなら、ポモドーロテクニックはとてもオススメです。

ポモドーロテクニック

あらかじめ計画しておいたタスクを、「25分やって5分休憩を繰り返す」テクニックです。

25分間は計画したタスクしかやりませんし、緊急でやらなければならない仕事ができた場合もやっていたポモドーロを中断して、新しく始めることを推奨しています。

 

つまりどんな場合でも、ポモドーロ・テクニックを使っているときはシングルタスクになるわけです。

詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。

 

ポモドーロテクニック
【保存版】ポモドーロテクニックの全まとめ!集中力を高める時間管理術とは?

続きを見る

 

3.メール確認の時間をあらかじめ決める

電子メールとストレスの研究(13)では、メールチェックの頻度を制限するとストレスの軽減になると発表しています。

この研究は124人の成人を対象に、「1週間目:1日3回のチェック」「2週間目:無制限」とした場合のストレスをチェックしました。

 

すると、メールのチェックを制限すると、そうでない場合に比べてストレスが大幅に低いとわかったわけです。

具体的にはメールのチェック回数を制限すると、重要な活動時に緊張を緩和してくれるみたいです。

 

イメージしづらいですが、電子メールはストレスと関係しているとわかります。

この研究はメールですが、LINEも似たような影響があると考えているので、何らかの制限をつけるのが良さそうです。

 

私の場合はメールチェックの時間を決めていて、LINEは通知OFFにしています。

つまり、LINEをこちらから開かないと見られない形にしているので、ストレスやマルチタスクになる心配はありません。

 

4.パーキングロッド

あなたは何かの作業中にふと別のことが浮かんだ経験はありませんか?

私は結構あって、そっちが気になって集中できなくなるということが多々ありました。

 

そのときの対策として、「パーキングロッド」というテクニックがオススメです。

このテクニックは頭に浮かんだことを、すべてメモしておくというやり方です。

 

私はスマホのメモを使っていますが、メモができて後から見られれば問題ありません。

実際にやってみるとわかりますが、頭に浮かんで何もしないよりもかなり集中できるようになります。

メモを書いたことで頭がスッキリしますし、シングルタスクを実践するなら試してみる価値ありです。

 

5.ウェブサイトブロッカーやForestを利用する

何かの作業中にSNSや動画を見てしまうという人が多々います。

そんな人は「ウェブサイトブロッカー」や「Forest」を試してみるのがオススメです。

 

ウェブサイトブロッカーの警告

 

ウェブサイトブロッカーはGoogle Chromeの拡張機能で、事前にURLを登録しておけば決められた時間は警告が出てきます。

セリフは自分で自由に設定できます。

 

Forest

 

もう一方のForestは、スマホから離れるためのアプリです。

使い方は自分でタイマーをセットして、スマホに触らず放置するだけです。

 

スマホを操作すると木が枯れてしまい、設定した時間をクリアするとコインが貰えます。

ゲーム感覚でできるため、スマホをいつも触ってしまう人は試してみてください。

 

6.必要なもの以外は置かない

マルチタスク防止の簡単な方法は、自分がしたい作業に必要なものしかない環境を作ることです。

家よりも図書館やカフェの方が集中しやすいと感じた経験がある人も多いと思いますが、あれは作業に必要なものしかないからです。

 

これと同じで何かをするときは必要なもの以外、置かないようにすれば、マルチタスクを防げます。

もちろん、勉強をするときは図書館やカフェでやるというルールもありでしょう。

重要なのはやりたい対象以外が何もない環境を作ることです。

 

 

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