集中力を高める方法は色々とありますが、今回紹介するのは努力が伝染性を持つという調査結果です。
努力は伝染するという研究
2016年に発表された研究(1)では、近くに集中している人がいれば、無意識に集中力を高められるという結果が出ました。この研究は38人の男女を対象として、ペアでサイモン課題をやってもらっています。
実験は2つ行われていて、実験1はお互いの画面と姿を確認できる形でした。実験2は画面だけは確認できず、姿だけ見られようにしました。
すると、以下のようなことがわかりました。
結果
- 隣の人が難しいタスクをしたときに、もう一方も努力が増加した
- 隣の人の課題が見えていなくても、同じ影響があった
実験2でお互いの課題を見えなくしたのは、サイモン課題自体の影響も考えられたためです。しかし、課題が見えなくても増加したため、努力は伝染性を持つとわかりました。
このことから手っ取り早く集中力を高めたければ、努力している人がいる図書館やカフェへ行くのが良さそうです。個人的にも集中力が高い人と一緒に勉強した時、スゴい勉強が進んだ経験があります。
著者はこのメカニズムの仮説として姿勢を挙げています。
1つの可能性は参加者が体位の微妙な違いに基づいて努力の程度を推論することです。努力はより緊張した体の姿勢にリンクされており、そのような姿勢の採用はまた努力レベルの増加につながります。
正確なメカニズムは不明ですが、高い集中力でタスクをしている人の側に行くだけで同じことができるとわかりました。勉強や仕事で使えそうですね。
それではぜひ参考に。