睡眠不足が続くとカフェインの効果はなくなる!睡眠不足とカフェインの話

カフェイン

 

睡眠不足で眠い時にコーヒーを飲むのは鉄板です。しかし、4日連続で睡眠不足の時にカフェインを飲んでも効果がないという調査結果が発表されました。

 

睡眠不足とカフェインの研究

この研究(1)は18-39歳の現役軍人48人を対象として行われました。参加者は5日間、睡眠時間を5時間に制限されています。

この期間は毎日午前8時と午後12時にガムを2個ずつ食べてもらいました。ガムの中身はランダムで以下の2つに分けています。

 

グループ分け

  1. カフェイン群:24人
  2. プラセボ群:24人

 

カフェイン入のガムは1片あたり100mg含まれています。つまり、1日400mgのカフェインを摂ってもらったわけです。そのガムは10分間噛み続けてもらいました。

後は参加者に以下の測定を行っています。

 

測定内容

  1. 精神運動覚醒テスト(PVT):注意力を測定
  2. 修正覚醒維持テスト:客観的な眠気
  3. スタンフォード眠気尺度:主観的な眠気
  4. 夜間の睡眠ポリグラフ

 

睡眠制限期間の5日間が終わると、回復期間として睡眠時間8時間×2.5日設けられています。結果は以下のような感じ。

 

結果

  • 注意力においてカフェイン群はプラセボよりも有意に良好な成績だった
  • 4日目以降はその差が逆転し、カフェイン群は睡眠不足に関連する注意力の欠如を示した
  • カフェイン群は眠りに落ちるまでの時間が長かった
  • しかし3日目以降はその差がなくなった
  • カフェイン群は睡眠不足の回復も遅くなった

 

これらの結果から、カフェイン400mgは睡眠不足の3日間のみ覚醒度とパフォーマンスのベースライン維持に役立ちました。しかし4日目以降はその効果を失うと示されています。

しかも重要なのは睡眠不足中にカフェインを摂取すると、その後の回復に悪影響が出るという点です。

 

カフェインとプラセボのN3睡眠

カフェイン群は回復睡眠の2日目にプラセボ群より多くのN3睡眠を得ています。プラセボ群はN3のベース睡眠レベルに回復しましたが、カフェイン群は回復しませんでした。

引用元:(1)のFig4を翻訳修正

 

このようにカフェインは通常の睡眠時間に戻しても、悪影響が確認されたわけです。このメカニズムについて著者は以下のように述べています。

 

今回の研究では、カフェイン投与がアデノシン受容体密度に影響を及ぼし、睡眠制限によって生じるものよりもアデノシン受容体のアップレギュレーションが大きくなった可能性がある。このことは今回の研究の回復期にみられた夜間の睡眠と日中の覚醒度およびパフォーマンス測定の群間差を説明する。

 

メモ

アデノシンとは眠気の原因になる物質で、睡眠不足になると増加するとわかっています。元々カフェインはアデノシンを阻害することで、眠気覚ましをしていました。しかし、著者は睡眠不足による増加よりも、カフェインによってアデノシン受容体が増加した可能性があると説明しています。

 

ただ実践的にはカフェインの利点と悪影響を考えて、睡眠不足の3日目までは使っていいのではないでしょうか。それ以降はカフェインそのものの利点がありませんし、残るのは悪影響だけなのでオススメはできません。

それではぜひ参考に。

 

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