ブルーライトは睡眠を阻害することで有名ですが、浴びない場合は集中力やワーキングメモリが大幅に低下すると発表されています。
ブルーライトカットが集中力やワーキングメモリを大幅に低下させた
この研究(1)は38人の若者を対象として、以下の2つに分けました。
グループ分け
- ブルーライトカットコンタクト:19人(BLB)
- プラセボコンタクト:19人(CTRL)
ブルーライトカットのコンタクトレンズはカット率約90%で、オレンジ色をしていました。実験期間は1ヶ月で、週に一度色々と測定します。測定したのは以下のようなものです。
実験の測定
- 精神運動警戒タスク:集中力を測るテスト
- SPLT:ワーキングメモリの測定
- PSQI:睡眠の質を測るアンケート
で、結果は以下のような感じ。
結果
- ブルーライトカット群は長引くほど平均反応時間が遅れた
- ブルーライトカット群は視空間ワーキングメモリのスコアが有意に低下した
- 睡眠には影響しなかった
ブルーライトカットを1ヶ月し続けると、集中力やワーキングメモリがガクンと低下するとわかります。しかも、時間が経つにつれて、その傾向は強くなりました。
過去の研究(2,3)ではブルーライトを浴びることで、集中力やワーキングメモリを改善した結果が出ています。ブルーライトと認知機能が関連しているのは間違いなさそうです。
一方の睡眠に関しては、ブルーライトを浴びない分には影響がないというのは興味深いですね。元々ブルーライトカットを1日中するのは睡眠不足と同じ結果を引き起こすという仮説がありました。しかし、今回の実験で睡眠には影響がなかったので、ブルーライトが認知機能に直接影響を与えているとわかったわけです。
基本的に部屋の明かりやスマホだけでは光の強さが足りないので、太陽の光を取り入れたいところですね。引きこもりがちなら、定期的に外で散歩するのが良いかもしれません。