ガツンとリラックスして集中力アップ?注意回復理論(ART)のまとめ

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注意回復理論

 

イヴ
今回はリラックス効果バツグンの注意回復理論について解説するよ!集中力を回復させたい人はぜひ参考にしてみてね!

 

注意力とは何?

そもそも注意とは、情報の選択を行うプロセスのことです。

少し難しそうですが、意識をどこに向けるかや集中力の親みたいなイメージです。

 

集中力と注意力の違い

この注意力には、「自発的注意」と「非自発的注意」の2種類があります。

 

注意

 

自発的注意とは、意識して対象に注意を向けられることです。

一方で非自発的注意とは、無意識に注意が向けられることを言います。

 

非自発的注意の例

  • 奇妙なもの
  • かわいいもの
  • 動くもの
  • 動物
  • 音がするもの

 

例えば、上記のような無意識に反応して見てしまうもののことです。

自発的注意は集中し続けることで疲労感が出てきますが、非自発的注意は疲労の影響を受けづらいという特徴があります。

 

注意回復理論(ART)とは?

注意回復理論とは、自発的注意(集中力)を休ませるために、非自発的注意を引き出すという理論です。

つまり、無意識に反応してしまうような環境にいれば、勝手に非自発的注意が発動して集中力は回復していくというイメージです。

 

注意回復理論に必要な4つの要素

注意回復理論を提唱したカプラン夫妻は回復できる環境に4つの要素があると発表しました。

 

ARTの4要素

  • 離脱(Being away):身体的にも精神的にも日常から離れていること
  • 魅力(Fascination):魅力的な環境であること
  • 広がり(Extent):広い環境であること
  • 適合(compatibility):人に適した環境であること

 

この4つの要素の中で現代人が注意しなければならないのは、「離脱」です。

昔なら職場から離れるだけで離脱ができたわけですが、今はスマホでどこでも仕事ができてしまいます。

回復できる環境にいてもスマホがあることで、心理的に離脱できない場合もあると研究でわかっています。(1

 

イヴ
詳しくはこの記事を参考にしてみてね!
スマホ断ち
スマホ断ちで集中力があがる?スマホの悪影響とスマホ断ちの方法まとめ

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注意回復理論の4要素が備わっているのは自然です。

 

自然

 

自然の中にいれば、どこか1つに集中するということはありません。

周りからは色々な音や匂いがしますし、動物や鳥なども見かけます。

そんなことから自然の回復効果はとても研究が進んでいます。

 

自然の回復効果の研究

注意回復理論を提唱したカプランさんの研究(2)では、38人の学生を対象としてディジットスパンタスクをやってもらいます。

 

トニー
ニコ
ディジットスパンタスクとは、検査する人が読み上げた数字を対象者が復唱するという検査だ!

 

そのあとで疲労させるための課題を35分やってもらい、自然公園と都市に分かれて、50~55分間散歩してもらいます。

散歩のあとで、また同じディジットスパンタスクをやってもらいました。

 

すると、自然公園を散歩したグループはディジットスパンタスクのスコアが有意に向上したわけです。

これがいわゆる自然の回復効果ですね。

 

科学的に証明されている自然の効果まとめ

科学的に証明されている自然の効果をまとめました。

 

自然の効果

  • 注意力の回復(3
  • 免疫力の向上(4
  • リラックス効果(5
  • 活力(幸福)を高める(6
  • 病気にかかりにくくなる(7
  • ストレスレベルの低下(8
  • コルチゾールの減少(9
  • 長寿(10
  • 仕事の満足度改善(11
  • 血圧の低下(12

 

このように自然の効果はびっくりするぐらい多いです。

なんとか日常に取り入れていきたいところです。

 

注意回復理論を利用した超リラックス法

1.グリーンエクササイズ

自然

 

自然と触れ合うなら、グリーンエクササイズを行うのが手っ取り早いです。

グリーンエクササイズとは、屋外の自然と触れ合う活動を言います。

 

ざっくり言ってしまえば、自然豊かなところを散歩すればOKです。

特にオススメは川や湖などの水があるところです。

 

川

 

あるメタ分析(14)では、5分間自然と触れ合うと自尊心と気分が最大化し、特に水があると大きな効果が出るとしています。

個人的にもこれはかなり実感していて、川へ行くとリラックス効果が半端じゃないです。

もし川が近くにあれば、その周辺を散歩するのがオススメです。

 

2.部屋に観葉植物を設置する

観葉植物

 

部屋に観葉植物を設置しただけでも、効果はあります。

屋内植物のクロスオーバー実験(15)では、屋内植物を設置したグループはストレスが軽減し、交感神経を抑制するとわかりました。

 

自然の効果で紹介しましたが、職場に植物を置くだけで満足度が改善された研究(11)もあるくらいなので、観葉植物はとてもオススメです。

観葉植物の中でも、イングリッシュアイビーはとてもオススメです。

 

アイビー

 

イングリッシュアイビーは、NASAが室内の空気汚染を抑える植物の1つとして発表(16)しました。

管理も楽ですし、かなりオススメです。

 

3.自然の動画を見る / 自然のVRを見る

4k Japan Nature Healing Relaxation 癒し自然映像 新緑の蓼科高原 滝めぐり2 おしどり隠しの滝 王滝 野鳥のさえずり Waterfall Tour

 

自然の動画やVRを見るだけでも、効果があります。

特にVRの研究(17)はとても面白いです。

 

この研究では、「VR+自然音」「VR+音無し」「コントロール」の3つに分けて比較しました。

で、結果はVRと自然の音を組み合わせるとストレス回復が促進されるとわかりました。

 

しかし、VRで音無しグループはストレス回復の効果が認められませんでした。

この結果について著者は、音のしない森が不快感を生んだのかもしれないとしています。

この研究からも、自然の効果を受け取るためには自然の音は重要だなと感じますね。

 

4.自然の音楽を聞く

Rainforest sound 11 hours. Rainforest Reverie, natural sound of a rainforest for relaxation

 

イヴ
この動画はAmazon Musicにもある自然音で、今ハマっている熱帯雨林のBGMだよ!

 

今までの研究からも、自然の音が有効なのはわかります。

とはいえ、自然音に特化した研究(18,19)も行われています。

(18)の研究は40人の学生を対象として、ストレステスト→休憩(回復音)を4回繰り返してもらいました。

 

実験方法

 

で、それぞれ「自然音」「高ノイズ」「低ノイズ」「騒音」でストレスからの回復を見ます。

結果は騒音よりも自然音の方が9-37%ほどストレスからの回復が速いとわかりました。

 

自然の音はYoutubeにもありますし、仕事や勉強の休憩時間に聞くのがとてもオススメです。

個人的にもよく聞いていて、集中が続きやすくなりました。

 

5.自然の写真・画像を見る

自然の写真

 

実は自然の画像を見るだけでも、副交感神経が活性化され、集中力も回復するという研究(20)も出ています。

この研究は25人を対象として、「自然の画像」と「街の画像」の2グループにわけて比較しました。

 

実験の流れ

  1. アンケート
  2. 15分休憩
  3. 10分それぞれの画像を見る
  4. 5分ディジットスパンテスト
  5. 休憩して質問表に回答
  6. 1週間後にグループを逆にして同じ試験

 

結果として10分の自然の画像を見たグループは、ストレスの回復が促進されていました。

このことから、自然の画像を見るだけでも副交感神経の強化や認知機能の回復などが予想されています。

 

個人的にもスマホのロック画面やパソコンのデスクトップは自然の画像にしていますが、効果はあまり感じられていません・・・。

とはいえ、画像を変えるだけなので試してみてもいいかもしれません。

 

自然でどの感覚を刺激すればいいかはまだ結論が出ていない

自然でのリラックス方法をまとめていきました。

要するに自然と触れ合えればいいわけですが、具体的にどの感覚が大切なのかを調査した研究(13)もあります。

 

この研究では、健康な29人の男女を対象に「見えない(10人)」「聞こえない(9人)」「匂いなし(10人)」の3グループに分けて実験しました。

実験では閉塞なしと閉塞ありでそれぞれ3セットずつ、交互に5分間のサイクリングをしてもらっています。

サイクリングをする部屋は市販の森林エクササイズDVDが見れて、後ろには鳥のさえずりが録音されたスピーカー、パインオイルによるアロマが使われました。

 

で、結果は自然の音が遮られたときに気分の減少が見られました。

逆に視覚を封じられても、影響はありませんでした。

 

これだと自然の音が必要そうですが、論文では感覚の優位性について明確な結論は出せないとのことです。

一応、自然を取り入れるときの最低ラインは自然の音とするのがいいかもしれません。

私感ですが、画像よりも音楽の方がストレス解消にはなったので、参考にしてみてください。

 

 

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