大学生を対象にした研究では、自然の写真を40秒見るだけで注意力を改善すると発表しました。
たった40秒で集中力を回復させた研究
この研究(1)は150人の大学生を対象として、自然が短い時間で集中力を改善するか検証しました。実験は以下のような流れで行われています。
実験の流れ
- 練習課題をやってもらう(ベースラインの測定)
- 40秒間写真を見ながら休憩(自然かコンクリート)
- 課題をやってもらう
40秒間の休憩中はランダムで以下の2つに分けています。
自然群は芝生や黄色い花が植えられた屋上の写真。人工群はコンクリートの屋上を40秒間見た。
結果は以下のような感じ。
結果
- 自然群は反応時間の変動が少なかった
- 人工群は反応時間が有意に増加した
- 課題の後半から人工群は注意力が著しく低下した
- 後半から人工群は脱落エラー数が悪化した
総じて言うと、自然のシーンは回復であると同時に、集中力を促進しました。課題の反応時間は有意に短くなり、脱落エラーも大幅に少なくなっています。
この研究の素晴らしい点はわずか40秒で集中力を高められる可能性が示されたところです。自然を見て集中力を改善した研究は過去にもありましたが、40秒という短時間は今までありませんでした。しかもあくまで画像を見ているだけなので、誰でも簡単に実践できます。
著者は実践に関して以下のように述べています。
実際の自然がもたらす多くの利点は別にして、我々の結果はまたタスク間の短いマイクロブレイクの間に自然を見る機会を最大化するため、コンピュータの壁紙とスクリーンセーバーを使う可能性を強調する。
著者はパソコンやスマホの壁紙で自然を取り入れることを推奨しています。
それではぜひ参考に。