意外と効果ある!睡眠を著しく改善したビタミンDの実験まとめ

2019年4月22日

サプリメント

 

今回はビタミンDと睡眠について解説します。

 

ビタミンDの欠乏と睡眠障害は関連が見られている

ビタミンD欠乏症と睡眠障害については系統的レビューとメタ分析(1)が発表されています。この系統的レビューでは論文を精査した結果、9件の研究が残りました。

残った研究はほとんど横断研究(1回観察しただけの研究)です。結果は以下のような感じ。

 

結果

  • ビタミンD欠乏症の人は睡眠障害リスクが高い
  • 睡眠の質の悪さや短い睡眠時間、眠気とも関連
  • ビタミンDが20ng/ml以下だと睡眠障害のリスクを高める可能性あり

 

全体的な結果は、血中ビタミンDレベルと睡眠障害のリスクが逆相関しているとわかりました。つまり、ビタミンDが少ない人ほど、睡眠障害のリスクが高かったわけです。

 

ビタミンDサプリが睡眠の質を改善させた

ここで気になるのはビタミンDを摂ると、睡眠の質を改善するのかという点です。2017年に睡眠障害持ちの成人に対してビタミンDをサプリを摂ってもらったRCT(2)が発表されています。

この研究は睡眠障害をもつ89人の成人を対象として行われました。研究では、無作為に以下の2つに分かれてもらっています。

 

グループ分け

  1. ビタミンDグループ:44人
  2. プラセボグループ:45人

 

実験の期間は8週間で、2週間に一度50,000IUのビタミンDサプリを摂取してもらいました。後は睡眠の測定や血液サンプルを収集して終了しました。結果は以下のような感じ。

 

ビタミンD プラセボ
PSQI(睡眠スコア) 6.75 9.73
睡眠時間 6.5時間 5.2時間
入眠時間 33.18分 56.57分
睡眠効率 86.97% 80.97%

※PSQIはスコアが低いほど、質の高い睡眠

 

結果

  • 睡眠スコアは有意に改善
  • 睡眠時間はビタミンD群が有意に伸びた
  • 入眠時間はビタミンD群が有意に短縮
  • 睡眠効率はビタミンD群が有意に上昇

 

これらの結果から、2週間に一度50000IUのビタミンDサプリを飲むと、睡眠が有意に改善するとわかります。この研究でビタミンDサプリが寝るまでの時間を減らして、睡眠時間を増加させると発見しました。

個人的な意見では、1日に3500IUずつ摂る方が無難かなと考えています。ビタミンDは睡眠以外にも、免疫やメンタルと関連しているので、サプリで摂るのはとてもオススメです。

 

 

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