短い睡眠の末路!エビデンスで見る睡眠不足が与える20の影響

投稿日:

フェレット

 

イヴ
今回は科学的根拠で見る睡眠不足の影響を解説します。

 

睡眠不足による20の影響

1.タスクパフォーマンスを低下させる

タスクパフォーマンス

 

睡眠不足の人はタスクパフォーマンスを低下させます。(1)具体的にはエラー率の増加やタスクの時間が長くなりました。論文の著者は睡眠不足の人は正確さが全般的に低下していたため、コストのかかる手続き的なタスクを実行するべきではないとしています。

 

2.記憶力を低下させる

 

記憶力の低下

6時間睡眠でも14日間続くと、1日徹夜したのと同等なワーキングメモリ低下を起こすとわかっています。ちなみに4時間睡眠を14日間続けると、2日徹夜したのと同じワーキングメモリ低下でした。このように睡眠不足は記憶に悪影響を与えてしまいます。

 

あくび
知らなきゃ損!6時間睡眠が徹夜相当の認知機能低下を引き起こす

 

3.集中力を低下させる

集中力の低下

睡眠不足は集中力を低下させるとわかっています。持続的注意に対する睡眠不足の影響を調査した研究(2)では、参加者に徹夜をさせたところテスト開始5分後、10分後でパフォーマンスの低下が見られました。つまり、睡眠不足の人は課題を遂行するために多くの注意を払いますが、パフォーマンスを維持することはできないわけです。睡眠不足なら集中できないと思った方が良いでしょう。

 

4.生産性を低下させる

生産性の低下

アメリカ企業の従業員を対象にした研究(3)では、睡眠不足のグループは生産性やパフォーマンス、安全性が著しく悪化していました。特に疲労に関連した生産性の損失は年間196,700円/人と推定されています。また別の研究では前日の睡眠が16分減少すると、認知障害レベルの1単位増加と関連していました。著者は職場が従業員の睡眠を促進する努力が必要と述べていて、睡眠が良好な人ほど集中力が高く、ミスや人間関係の衝突が少ないため、仕事での生産性が高いとのことです。

 

睡眠不足
たった16分の睡眠不足で生産性と認知機能に悪影響が出始める

 

5.睡眠不足が4日以上続くとカフェインが効かなくなる

カフェインと睡眠

研究では睡眠不足のときにカフェインを飲むと、注意力が良好な成績を示しました。しかし、4日目以降から注意力の欠如が確認されています。つまり、睡眠不足が続いていると、カフェインの効果もなくなってしまうわけです。さらに辛いのが睡眠不足のときにカフェインを飲んでいると、その後の回復睡眠に悪影響が出てしまうところ。通常の睡眠に戻した後もデメリットがあるのは辛いですね。

 

カフェイン
睡眠不足が続くとカフェインの効果はなくなる!睡眠不足とカフェインの話

 

6.自動車事故率が増加する

事故

睡眠不足と原因不明の自動車事故を調査したケースコントロール研究(4)では、6時間睡眠から事故率が上昇し始めました。4時間以下の睡眠の人で最大の事故率と関連していて、マイクロスリープの可能性も示唆されています。マイクロスリープとは、数秒から数十秒程度寝てしまう現象で、猛烈な眠気とともに起こります。著者は5時間睡眠以下は運転能力が有意に損なわれるとして、運転に適さないというラベル付けを支持しているほどです。

 

7.食欲を促進する

食欲

睡眠不足が肥満と関連しているというのは有名な話です。実際に過去の研究(5)でも、レプチンの減少やグレリンの上昇、BMI増加と関連していました。レプチンは肥満抑制や体重増加の制御をしているホルモンで、グレリンは食欲を促進するホルモンです。ホルモンの変化は明らかに肥満に向いていて、実際にBMIも増加と関連してます。ダイエットしている方やトレーニーの方は睡眠不足を禁忌としても良さそうですね。

 

8.脳の価値判断にも影響を与える

食欲

睡眠不足が食欲ホルモンに影響を与えるのは昔からわかっていましたが、最近では脳科学レベルでもヤバイと発表されています。研究では一晩の睡眠不足が扁桃体や視床下部の活動増大が確認されました。この2つは主に人の価値判断を司る部位で、実験では食品報酬への価値を増大させています。つまり、脳が食欲ホルモンへの応答脳を増大させて、食欲を増加させていたわけです。

 

ハンバーガー
知らなきゃヤバイ!睡眠不足になると、高カロリーの物を食べたくなる理由が判明

 

9.脱水症状と関連

脱水症状

8766人を対象にしたコホート研究(6)では、睡眠時間と尿の比重を調査しました。すると、6時間睡眠の人は8時間睡眠と比較して、尿が著しく濃縮され、水分不足である可能性が高かったです。具体的には16-59%脱水している可能性が高く、中々大きな差があります。ちなみに9時間以上寝ていた人は脱水を示しませんでした。

 

10.ストレスを増加させる

怒る

睡眠不足は主観的ストレス・コルチゾール(ストレスホルモン)ともに有意に高いとわかっています。しかし、睡眠不足の状態でストレスを与えられても、反応や回復には影響がありませんでした。つまり、睡眠不足時にストレスを感じても、通常時と変わらないということですね。面白い。

 

睡眠不足
睡眠不足はストレスを増大させるが、悪影響は増大させない

 

11.睡眠不足はイライラを増幅させる

睡眠不足イライラ

睡眠不足は怒りを増加させるとわかっています。実験では嫌悪感のあるノイズを流すと、弱い挑発として流していたノイズでも怒りが増幅されました。通常は苛立っても慣れてくる傾向がありますが、睡眠不足だと苛立ちが増していきます。睡眠不足の時は人とのコミュニケーションには注意したいですね。

 

睡眠不足のイライラ
睡眠不足のイライラはどんな挑発材料でも怒りを増幅してしまうようだ

 

12.うつ病や不安を増加させる

うつ病・不安

睡眠不足は不安やうつ病を有意な増加させます。研究(7)では丸二日起きてもらい、精神病のスコアを測定しました。すると、身体的な不満や不安、うつ病を有意に増加させました。また別の研究(8)では2日以上起き続けると、感覚的な誤認や幻覚、思考障害などが増加するとわかっています。中々丸二日も起きることはないと思いますが、メンタルにも影響を与えるわけですね。

 

13.睡眠不足で顔が変わる

顔

人は無意識に「疲れてる?」と聞くことがありますが、疲労感や睡眠不足の顔も調査(9)されています。結果は睡眠不足な人ほど、ぶら下がったまぶたや腫れた目、目の下のくま、薄い肌などの特徴が挙げられました。つまり、いわゆる疲れた顔というのは睡眠不足によって影響を受けるというわけですね。言い換えれば、睡眠不足で顔が変わるとも言えるので、注意したいところ。

 

14.他人のコミュニケーション意欲を低下させる

コミュニケーション

睡眠不足が外見に悪影響を及ぼし、他人のコミュニケーション意欲を低下させるという驚きの結果が出ています。(10)研究は普通に寝た人と睡眠不足の人を写真で撮って、評価してもらうという実験でした。結果は睡眠不足な人ほど、魅力や健康的ではないと評価され、社会的意欲も対照と比較して低かったです。ちなみに睡眠不足は人との付き合う意欲に及ぼす影響の1/3を媒介していたとか。

 

15.皮膚を老化させ、バリア機能を低下させる

老化

質の良い睡眠の人と悪い人の皮膚を比較した研究(11)では、慢性的に低い睡眠の質が皮膚の老化兆候を増加させていました。具体的には睡眠不足の人ほど、皮膚の水分喪失レベルが有意に高く、バリア機能が30%程度低く、紫外線にさらされた後の紅斑の回復が有意に低かったです。ちなみに睡眠不足の人ほど、外見に対する満足度低下と関連したようなので、美意識の高い人も睡眠不足は禁忌にした方が良さそうですね。

 

16.人の表情を解釈するのが難しくなる

握手

睡眠不足は人の表情の認識に悪影響を与えます。(12)具体的には悲しみや幸福の顔を認識する正確さを減少させるとわかりました。過去の研究でも怒りの表情を認識する正確さを減少させています。人の表情を読み取れなくなるとは恐ろしいですね。

 

17.重大な病気と関連していた

腹痛

短い睡眠と健康は挙げきれないほど有意な関連が確認されています。(13)例えば、糖尿病や高血圧、心血管疾患、冠状動脈疾患、肥満などです。一つひとつとメタ分析がされているほどなので、洒落になりません。

 

18.死亡率を増加させる

死亡率

5時間以下の睡眠の人は65%も高い死亡率と関連が見られています。健康問題であれほど関連が見られているので、死亡率が上昇するのは妥当ですけどね。ちなみに研究では平日に短い睡眠、休日に長い睡眠の人は死亡率が健康的な睡眠の人と変わりませんでした。面白いことに休日に寝だめをすると、死亡率には良い影響があるわけです。

 

死神
休日の寝だめは睡眠不足による死亡率増加を防げるかもしれない

 

19.テストステロンレベルが低下する

テストステロン

睡眠不足の人はテストステロンが減少するとわかっています。(14)具体的には5時間睡眠の人で日中のテストステロンレベルが10-15%減少しました。正常な老化だとテストステロンレベルが1-2%程度の減少と関連しているので、かなり大きな影響があると言えます。

 

20.燃え尽き症候群を予測する

燃え尽き症候群

6時間未満の睡眠が燃え尽き症候群の初期段階において強い予測因子であるとわかっています。(15)元々不眠症が燃え尽き症候群を予測するというのはわかっていました。他にも「余暇の時間に仕事のことを考える」や「仕事の需要」も燃え尽き症候群を予測すると示されています。

それではぜひ参考に。

Copyright© ネクストサピエンス│ビジネスマンの科学メディア , 2019 All Rights Reserved.