今回は夜勤の人の疲労・不眠対策について解説していきます。
夜勤による疲労や不眠の予防をレビューした研究
夜勤は心身ともに病気につながる可能性があります。特に睡眠障害は最もたる例ですが、それを薬以外で緩和する方法を調査したのがこの研究(1)です。この研究は1970年から2015年までの論文を対象にレビューしました。
夜勤と不眠の論文を精査した結果、19件の論文が基準を満たしていました。結果は複数の方法が見つかったので、一つひとつ紹介していきます。
1.夜勤中の昼寝
夜勤の対策として20分の昼寝が推奨されています。短い昼寝は以下のようなメリットがあります。
メリット
- 警戒・覚醒の維持
- 反応時間・パフォーマンスの改善
- 事故のリスクを減らす
ちなみに20分というのは夜勤のエンジニア24人を対象にした実験で行われた時間です。この実験では午前1-3時の間で20分の昼寝をしてもらっています。この辺りは昼に働いている人と同じ感じですね。
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認知機能を最大化する昼寝の長さを検証した研究3選
2.カフェインを飲む
夜勤の開始時のカフェインはいくつかの研究で推奨されています。通常であれば夕方以降のカフェインはオススメしませんが、夜勤時は良さそうですね。覚醒効果や認知能力の改善などが見られています。後は食事に関しては以下のようなルールが推奨されています。
推奨事項
- 低炭水化物食品が推奨
- 高血糖の食品を回避
- コンビニ食品の回避
基本的に夜勤でも、通常の昼と夜の食事パターンは維持されるべきとのことです。
3.明るい光を浴びる
夜勤時は明るい光を浴びることが推奨されています。この辺りは日中に働いている人とは真逆ですね。ちなみに夜勤時に明るい光を浴びると以下のような効果が期待できます。
明るい光の効果
- メラトニンの抑制
- 眠気を減らす
- 機敏さを向上
光を浴びることで夜勤のリズムに適応させる狙いです。当然ですが、日中に働いている人はオススメしません。
4.朝日が出たらブルーライトカットメガネを着用
朝日が出たら光を制限することが推奨されています。特に朝日対策で、ブルーライトカットメガネの着用がオススメです。ただ注意点として運転中に着用するのは避けてください。
とはいえ、研究では朝にブルーライトカットメガネを付けると、睡眠時間や睡眠効率が改善しています。睡眠の断片化も低下していて、かなりいい感じです。光の対策は夜勤に合わせていくのが良さそうですね。
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ブルーライトカットメガネの効果の証拠ってどのくらいあるの?
5.その他
できるかは疑問ですが、以下のようなことも推奨されていました。
推奨事項
- クロノタイプに合わせる
- 生活習慣トレーニングを行う
- 運動
それでは夜勤の人はぜひ参考に。