今回は瞑想が睡眠の質をどれほど改善するのかを解説します。
マインドフルネス瞑想が睡眠の質に与える影響の系統的レビュー
ちょうど2018年の末にマインドフルネスと睡眠の質の系統的レビュー(1)が発表されていました。この系統的レビューはランダム化比較試験のレビューで、精査した結果18の研究が残りました。
合計の参加者は1654人です。比較対象は睡眠治療やプラセボを抑制する時間などに限定されています。瞑想の研究の中でも、中々良い研究だと思います。で、結果は以下のような感じ。
結果
- 瞑想は睡眠治療と比較して、睡眠の質への影響は小さかった
- 瞑想は対照群と比較して、中程度の影響があった
これらの結果から睡眠障害を部分的に治療できるかもと書かれています。瞑想は睡眠の質への影響があると考えて良さそうですね。ストレスなどにも良い影響があるので、不安やストレスで不眠の人は特にオススメです。
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マインドフルネス瞑想のストレス解消効果ってぶっちゃけどうなの?
マインドフルネス瞑想と不眠症のメタ分析も
2016年にはマインドフルネスと不眠症のメタ分析(2)も発表されています。この研究はすべて2011年から2015年に行われたRCTです。
研究を精査した結果、6件のRCTが残りました。具体的な瞑想方法は以下の3つでした。
グループ分け
- マインドフルネスに基づくストレスリダクション(MBSR)
- マインドフルネス瞑想
- マインドフルネスに基づく認知療法(MBCT)
そして、主な試験期間は6-8週間でした。結果は以下のような感じ。
結果
- 睡眠スコア・総覚醒時間が有意に改善
- 入眠までの時間や睡眠効率は有意な効果が見られた
マインドフルネス瞑想は睡眠の質と睡眠効率の向上が確認されています。この研究は不眠症の人に対してなので、健常者にどこまで適応するかはわかりません。
とはいえ、(1)の研究にもあるように睡眠へは良い影響があると言えそうです。睡眠の質を少しでも高めたいなら、瞑想はやってみる価値があります。