最近発表された研究ではiPadのナイトシフトモードがメラトニン抑制を完全に防ぐことができないと示されています。
iPadのナイトシフトモードはメラトニン抑制を防げなかった
iPadのナイトシフトモードとは、ブルーライトをカットする機能のことです。
引用元:iPhone、iPad、iPod touch で Night Shift を使う-Apple
画面が暖色系に変わりますが、実験ではメラトニンの抑制を防げませんでした。この研究(1)はレンセラー工科大学にて行われた研究で、12人の男女を対象としました。
参加者は夜の10時30分に実験室に来てもらい、明るさをマックスにしたiPadを配布しています。最初の30分は薄暗い明かりで全員過ごしてもらい、2時間は以下の4つに分けました。
グループ
- レンズ無しのメガネ
- ナイトシフトLow(低い):54.3lux
- ナイトシフトHigh(高い):97.8lux
- ブルーライトカットメガネ(対照)
2時間の間はiPadを使う範囲で自由に操作してもらいました。そして、1時間後と2時間後で唾液サンプルをとって終了です。ちなみに実験ではこの流れを4泊して、一週間あけて二度行っています。結果は以下のような感じ。
結果
- 夜にiPadの光を長く浴びるほど、メラトニンが抑制される
- レンズ無しが最もメラトニン抑制率が高かった
- ナイトシフトモードでメラトニンの抑制が確認された
上記のように、iPadのナイトシフトモードでもメラトニンの抑制が確認されました。3つの介入はどれも有意にメラトニンを抑制しています。とはいえ、ナイトシフトモードは8%のメラトニン抑制率まで落とせています。何もしないよりはナイトシフトモードをする方が良さそうですね。
著者はこの結果に対して、以下のように述べています。
おそらく1日2時間から1時間へ時間を制限し、光のレベルを下げることで体内リズムの混乱を防ぐのにより効果的です。
簡単な話、時間と光の強さを改善すれば、メラトニンへの影響はかなり抑えられそうですね。きちんと抑えたいという方はブルーライトカットメガネがとてもオススメです。