知らなきゃ損!6時間睡眠が徹夜相当の認知機能低下を引き起こす

2019年4月20日

あくび

 

睡眠不足が認知機能を低下させることはよく知られています。研究では6時間睡眠でも2週間続けると、1日徹夜並みの認知機能低下が起きると示されました。

 

日本人の73%が睡眠時間「7時間未満」

平成29年の国民健康・栄養調査報告(1)によると、日本人の73%が7時間未満の睡眠と発表されています。

 

日本人の睡眠時間
適正と言える7-9時間の睡眠を取っている割合が24%しかいませんでした。実は6時間睡眠でも認知機能に悪影響が出るという研究もあるので、この統計は想像以上に深刻です。

 

フェレット
短い睡眠の末路!エビデンスで見る睡眠不足が与える20の影響

 

6時間睡眠が徹夜並みの認知機能低下を起こす

この研究(2)では、健康な成人48人を対象として14日間ガッツリ実験したものです。最初の1日は全員適応日として8時間睡眠を摂ってもらい、後日ランダムに以下の4つに分けています。

 

グループ分け

  1. 0時間:0時間群には88時間起き続けてもらった
  2. 4時間
  3. 6時間
  4. 8時間

 

そして実験中は認知能力や気分、症状などの評価を受けました。結果は以下のような感じ。

 

結果

  • 4時間・6時間群は全体的にパフォーマンスが著しく低下
  • 4時間・6時間群は主観的な眠気が有意に増加
  • 4時間睡眠×14日=2日徹夜と同等のワーキングメモリ低下
  • 6時間睡眠×14日=1日徹夜と同等の認知能力低下
  • 4時間群は認知の正確さ・スピードが低下
  • 4-6時間睡眠はワーキングメモリ・認知能力タスク・持続的注意(集中力)を低下
  • 習慣的に長く眠る人ほど、睡眠制限の影響を受けやすい

 

これらの結果から慢性的な6時間睡眠でも、認知機能に悪影響が出るとわかります。特にワーキングメモリや認知全体の能力を損なっていました。今回の参加者は21-38歳の若年層だったので、高齢者では別の結果が出るかもしれません。

またこの研究ではパフォーマンスが最低レベルになったとき、主観的眠気は「少し感じた」程度の評価でした。つまり、主観的には少し眠い程度でも、パフォーマンスが大きく下がっていることがあるとわかります。習慣的な6時間睡眠でこれだと中々衝撃ですね。

 

それではぜひ参考に。

 

 

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