正直、ヨガはストレスに対してどこまで効果があるのかというメタ分析

2019年8月18日

ヨガ

 

運動がメンタルに良いのはよく知られています。中でもストレスに対するヨガのメタ分析ではストレス関連の生理学的なマーカーを大きく改善したと示されました。

 

ヨガによるストレス解消効果のメタ分析

この研究(1)はストレスに対するヨガの効果をメタ分析で調査したものです。対象となったのはランダム化比較試験で、論文を精査した結果、42件の研究が選択基準を満たしました。

合計サンプル数は2944人で、生理学的なマーカーをガッツリ調査しています。ヨガにも色々な種類があるので、対象になった研究で行われたヨガをまとめておきます。

 

診断内容

  1. アシュタンガヨガ
  2. ハタヨガ
  3. アイアンガーヨガ
  4. マインドフルネスストレス低減法
  5. マタニティヨガ
  6. ヴィンヤサヨガ

 

メタ分析の結果は以下のような感じ。

 

結果

  • 唾液コルチゾールは減少した(低いから中程度レベル)
  • インターロイキン6の減少を示した(中程度レベル)
  • 安静時の収縮期血圧は減少した(中程度レベル)
  • 平均動脈圧は減少した(中程度レベル)
  • 安静時心拍数は低下させた(高レベル)
  • 空腹時の血糖値も減少した(高レベル)

 

結果はヨガの実践で、ストレスに関連した生理学的マーカーの改善を示しました。ストレスホルモンであるコルチゾールは減少が確認されているものの、時間帯によって証拠のレベルが変わっています。

また今回はインターロイキン6も減少しました。

 

メモ

インターロイキン6は炎症性サイトカインの一種です。インターロイキン6が増加すると、大うつ病性障害が見られています。

 

ヨガの介入は中程度のレベルで、インターロイキン6を減少させています。中々良い結果ではないでしょうか。

著者は今回の結果について以下のように述べています。

 

著者らの結果はストレス関連の結果を減少させるために、ヨガアーサナを含む介入を様々な集団に適用できることを示唆する。ストレス生理学に対するヨガ・アーサナの効果は、ヨガ・アーサナの実施に関連する報告されている健康改善に寄与する可能性がある。著者らの所見は、ヨガアーサナを含む介入が自律神経系と視床下部-下垂体-副腎軸調節を改善することを示す。

 

ということで、ヨガはストレスに対して中々良さそうですね。ちなみに過去のメタ分析(2)では、うつ病症状や不安を減少させています。メンタルの改善で運動をしたいなら、ヨガは試してみる価値ありです。

それではぜひ参考に。

 

 

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