マインドフルネス瞑想がストレスを軽減するのはよく知られています。マインドフルネスとストレスをガッツリと調査したメタ分析では、マインドフルネスがストレスに関わる生理学的な指標を有意に改善させたと発表されました。
マインドフルネスとストレスの系統的レビューとメタ分析
今回の系統的レビューとメタ分析(1)はマインドフルネス瞑想とストレスのランダム化比較試験を対象に行われました。対象になった論文は2016年12月までの研究で、精査した結果45件の研究が残りました。マインドフルネス瞑想と言っても、色々な種類があるので以下の3つに分類しています。
瞑想の分類
- OM(オープンモニタリング):マインドフルネスストレス低減法や認知療法
- FA(集中注意):歩行瞑想やヴィパッサナー瞑想
- AST(自動自己超越):原始的な瞑想でマントラを唱える
そして、ストレスは生理学的な指標を対象にしました。
生理学的な指標
- 血液コルチゾール
- C反応性タンパク質
- ノルエピネフリン
- インターロイキン6
- TNF-α(腫瘍壊死因子)
- 血圧
- 心拍数
- 脂質
- 血糖値
すべてストレスのマーカーとして扱われる指標です。で、結果は以下のような感じ。
結果
- 瞑想はストレステストや心拍数、トリグリセリド、TNF-α、血圧、コルチゾールを有意に減少させた
- OM瞑想はストレステストと安静時の心拍数、血圧を減少させた
- FA瞑想は血中コルチゾールと安静時心拍を減少させた
- AST瞑想は安静時心拍を減少させた
結果を見ると、瞑想はストレスの生理学的な指標を大きく改善します。瞑想全体で見ると、コルチゾールと心拍数が高レベルで、トリグリセリドやTNF-α血圧は中程度の証拠でした。著者はこれらの結果について以下のように述べています。
このRCTのメタアナリシスは瞑想がリラクゼーションや運動、教育と比較して、血圧やコルチゾール、心拍数、サイトカインレベルの低下により示されるようにストレスの生理学的マーカーの低下と関連することを初めて実証した。
また瞑想は種類によっても異なる効果を及ぼすとわかります。またこれらは脳機能にも関連が見られています。
脳機能との関連
- OM瞑想:脳波デルタと関連、デフォルトモードネットワークの活動減少
- FA瞑想:脳波ガンマと関連
- AST瞑想:脳波アルファとやデフォルトモードネットワークの活性化と関連
それではぜひ参考に。
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