運動がストレスを解消するのは有名ですが、具体的な運動頻度は意見が分かれています。しかし120万人を対象とした大規模なコホート研究では、1回30-60分の運動を週3-5回やるのがメンタルにベストと発表されました。
120万人を調査してわかったベストな運動と時間
120万人のアメリカ人における運動と精神的健康の関係を調査したコホート研究(1)が発表されています。この研究は2011年から2015年までの18歳以上の個人を対象とした電話調査で行われました。
データ数は123万7194人という大規模調査です。結果は以下のような感じ。
結果
- すべての運動は運動なしと比べて精神的負担を軽減
- 人気スポーツ・サイクリングは精神的負担の軽減度が最も高い
- 1回30-60分の運動時間が最も低いメンタル負担だった
- 1回90分を超えると精神的健康が悪化
- 3時間を超えると運動しないよりもメンタル負荷が悪化
- 週に3-5回の運動が最も低い精神的負荷
- 1週間に120-360分の運動がメンタルの負担が最も低い
これらの結果から、運動はメンタルの改善に有意な関連を示すとわかります。特にメンタルに対してベストだったのは週3-5回、1セッション30-60分でした。運動の種類に関しては人気のあるチームスポーツやサイクリングが最も低い精神的負担と関連していました。
一方で運動をやりすぎてしまうと、悪影響もあるとわかります。具体的には月23回以上、1回90分以上の極端な運動は悪いメンタルヘルスと関連していました。運動はやれば、やるほど良いというわけではないようです。
運動の比較では、ヨガや太極拳を含むマインドフルネスエクササイズはウォーキングよりも精神的負担が少なかったです。運動量も少なめですし、メンタル改善が目的でやるならマインドフルネスエクササイズがオススメです。
また著者は今回の結果について以下のように述べています。
3万人以上の個人を対象とした観察研究では、1週間に1時間だけ運動するだけで、鬱症状の持続的な利益が見られることが示唆されました。我々はこの十分な関連性を再現したが、これらのデータにおける最適な関連性は週に2時間から6時間の間であったことに注意する。
最適な運動をまとめると、以下のような感じです。
最適な運動
- 週に3-5回
- 1セッション30-60分(週2-6時間)
- チームスポーツやサイクリングは精神的負担が最も少ない
- マインドフルネスエクササイズもウォーキング以上の効果あり
- ウォーキングでも十分効果が確認されている
メンタルにベストな運動を探している方はぜひ参考に。