危険なレベルまでアルコールを飲むのは”長時間労働”が原因かもしれない

アルコールと長時間労働

 

今回は長時間労働をしている人ほど、アルコールの使用量が増加する研究を紹介します。

 

長時間労働とアルコールのメタ分析

この研究(1)は長時間労働とアルコールの系統的レビューとメタ分析です。研究は1970年から2013年に発表された世界各国の論文が対象です。

論文を精査した結果、36件が適格基準を満たしていました。内訳は以下のような感じ。

 

研究の内訳

  1. 横断的な研究(34件):139,112人
  2. コホート研究(2件):6,873人

 

またメタ分析は61の横断的研究を対象としています。今回の研究は14カ国333,693人の参加者が対象とかなり大規模でいいですね。

そして、各データを分析した結果が以下のような感じ。

 

結果

結果

  • 長時間労働は1.11倍のアルコール使用と関連していた
  • 週55時間以上の労働は1.12倍のアルコールしようと関連していた
  • 週49-54時間働いていた人も1.13倍の増加と関連していた
  • この関連は性別や年齢、社会的地位、地域、アルコールによる有病率などに依存していなかった

 

これらの結果から、週49時間以上の労働は危険なアルコール使用と関連しているとわかりました。特に性別や年齢、社会的地位などに関係なく、この結果が出たのはビックリですね。

このような傾向について著者は以下のように述べています。

 

一つの見方は、アルコールの使用は労働のプレッシャーと労働条件によって引き起こされるストレスを軽減するということです。時間外労働や高い需要、統制の欠如などの特性が、職場でのストレスにつながる可能性があります

 

長時間労働のストレスがアルコールの使用につながるというのはわかりやすいですね。とはいえ、アルコールを飲むのに安全なレベルがないという研究も発表されています。

 

女性
26年分の大規模データで語るアルコールを安全に飲めるラインが判明

 

もし長時間労働がアルコールの使用を促進しているなら、企業は対策が必要でしょうね。ただ結果としては差が小さかったので、この研究の説得力は弱そうです。

 

著者らの所見はアルコール消費は,標準労働時間の従業員と比較して、週に48時間以上働く従業員で危険レベルに上昇する可能性が高いことを示唆する。しかし、絶対的にはこれらのグループ間の差は比較的小さかった。というのは、新規発症リスクのあるアルコール摂取の調整後発生率は標準的な労働時間と比較して、49~54時間および55時間以上労働した個人では、わずか0.8、0.7ポイント高いにすぎなかったからである。

 

証拠として頼りない部分はあるものの、アルコールを辞めたい人は労働時間に目を向けてみても良いかもしれません。

それではぜひ参考に。

 

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