「ストレスを感じたら美味しいものを食べる」は理にかなってたという動物実験

ケーキ

 

「ストレス解消で美味しいものを食べる」という人は結構多いです。ただストレス発散法を科学的に調べてきた自分としては特別オススメはできないなというのが正直なところでした。しかし最近見つけた論文では、美味しいものを食べるという行動が意外と理にかなっていたので紹介します。

 

楽しい行動全般はストレスを低下できるという動物実験

この研究(1)はラットを対象として美味しい食べ物がストレスに対してどんな効果があるかを検証した実験です。対象になったのは成体のオスラットで以下の2つに分けられました。

 

グループ分け

  1. 4mlのスクロース群:12-15匹
  2. 1日30分メスラットのゲージに入れた群:10-16匹
  3. 水群:12-15匹

 

スクロースとは、ブドウ糖と果糖が結合したもので、砂糖の主成分です。それぞれの飲み物は1日2回2週間投与されています。

2週間の投与が終了したら、以下の測定をしました。

 

診断内容

  1. 血液採取:ストレスホルモン
  2. 血圧
  3. 心拍数
  4. 行動評価

 

結果は以下のような感じ。

 

結果

  • スクロース群は急性ストレスに対してストレスホルモンの分泌が著しく減少した(10-20%)
  • スクロース群は急性ストレスに対するHPA軸の応答を弱めた
  • メスラットゲージに入れられた群は血清ストレスホルモンを有意に鈍化させた
  • 美味しい食べ物は扁桃体の神経ネットワークの構造変化を誘導すると示された

 

結果は楽しい行動が多数の経路にわたって、ストレス軽減作用を持つと示されました。面白いことに、美味しい食べ物だけではなく、性的行動も同様の効果があります。

 

脳
特に今回は脳の扁桃体に影響しているとわかりました。扁桃体は脳の報酬領域と呼ばれていて、視床下部の下辺りに位置する部位です。過去の研究では、扁桃体が部分的にストレス応答に関係しているとわかっています。

 

つまり、楽しい行動(美味しい食べ物,性的活動)が脳の報酬経路を通じて、ストレスを弱める可能性があるわけです。面白い結果ですね。

著者はこの結果について以下のように述べています。

 

非常に美味でカロリーが高い食べものの摂取による「セルフメディケーション」は、集団ストレス反応を明らかに減少させますが、他のやりがいのある行動によっても減少させられます。ストレスに直面して報酬システムを使用する能力は、肥満や生活ストレスの寄与を減少させる手段として活用される可能性があります。

 

今回の研究は動物実験なので根拠としては弱めですが、美味しい食べ物を食べたり楽しいことをしたりするのはストレス解消になる可能性があります。とはいえ、他のやりがいのある行動でも減少させられるので、単体でストレス解消効果が確認された行動を取るのがオススメです。

それではぜひ参考に。

 

 

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