電車通勤に憂鬱さを感じる人が多いように通勤はストレスを感じやすいです。今回紹介する研究では、自転車通勤が職場に到着してからのストレスを軽減すると示されました。
自転車通勤でストレスや気分は改善するのか?
この研究(1)は通勤方法によって、ストレスや気分に違いがあるかを調査したものです。対象になったのは123人で、平均年齢41歳の男女でした。
主な通勤方法は以下の通りです。
通勤方法
- 車:54人(43.9%)
- 公共交通機関(バスや電車):42人(34.1%)
- 自転車:25人(20.3%)
- その他(バイクなど):2人(1.6%)
そして、参加者には職場に到着してから45分以内で、アンケートに回答してもらいました。アンケート内容は以下のような感じ。
診断内容
- 知覚される通勤ストレス
- 仕事を始める前の気分
- 主観的な活力
それぞれ回答してもらい、結果は以下のような感じです。
結果
- 通勤時間はストレスと正の相関を示した
- 各ストレスレベル:車2.54、公共2.25、自転車2.18
- サイクリングは車よりも有意にストレスが小さかった
- 気分レベルは有意差なし
結果は通勤方法がストレスに有意な影響を及ぼすと示されました。特に自転車で通勤している人は他の通勤方法の人と比較して、かなり低いレベルのストレスを示しています。
特にこの結果は職場に到着してから45分以内で出ました。ただサイクリングと公共交通機関(電車、バス)は有意な違いが出ていません。
この結果について著者は以下のように説明しています。
以前の研究とは異なり、サイクリストのストレスレベルと公共交通機関ユーザーのストレスレベルの間に有意な差は検出されませんでした。これはサイクリングと公共交通機関の区別が、文献が示唆しているほど明確ではないことを示している可能性があります。公共交通機関のユーザーが歩いたり、階段を登ったり、頻繁に立ったりしなければならない事実は、車の使用よりもサイクリングに近づける物理的な活性化レベルをもたらします。
つまり、電車やバスといっても車より運動量が多くなるため、サイクリングと有意差が出なかった可能性があるとのことです。
ただ自転車通勤がストレスを小さくするのは、とても重要な意味があります。というのも、過去の研究では通勤ストレスが職場に到着してから負の感情や行動的結果につながる可能性があると実証されているからです。別の研究では、10分の軽いサイクリングで記憶力を改善しました。
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運動嫌い・受験生必見!10分の超軽い運動でも記憶力が改善すると判明
自転車通勤を採用すると、認知機能とメンタル面を改善しながら通勤できるので良さそうですね。在宅ワークの人は朝に運動を取り入れてみるのがおすすめです。
それではぜひ参考に。
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