筆記療法VS思考記録の比較!不安や心配を軽減してくれるのはどっち?

筆記療法

 

筆記療法と思考記録の比較研究では、筆記療法が不安や心配を大幅に軽減すると示されました。

 

筆記療法と思考記録の比較研究

この研究(1)は心配事を書く筆記療法が心配を軽減するのに効果があるかを調査したものです。参加者は51人の大学生男女で、以下の2つに分かれてもらっています。

 

グループ分け

  1. 筆記療法群(29人):心配の内容を具体的に記録。心配のレベルや費やした時間を記録
  2. 思考記録群(22人):自己モニターの用量で考えや行動を記録。思考のレベルや費やした時間を記録

 

2つの違いは筆記療法群は心配ごとに焦点をあてていて、思考記録群は心配ごとに目を向けるよう指示はせずに、思考に焦点を当ててもらいました。

参加者には30分間それぞれのトレーニングをしてもらいます。それからスマホアプリで、10日間通知が表示されるよう設定されました。すべての参加者は通知が表示されたら、心配ごとか思考を記録するルールです。

実験が終わったら以下の測定をしました。

 

測定内容

  1. 心配の重症度や頻度
  2. 全般性不安障害の症状測定
  3. メタ認知アンケート

 

結果は以下のような感じ。

 

結果

  • どちらも心配事を大幅に減少したが、筆記療法群は思考記録の2倍以上だった(d=-1.3,-0.35)
  • 筆記療法群は全般性不安障害の症状を大幅に減少させた(d=-0.48,-0.26)
  • 思考記録群はポジティブな信念スコアを有意に増加させた

 

結果は筆記療法の使用が不安や心配を大幅に軽減するとわかりました。試験後20日までフォローアップもされていて、筆記療法の方がわずかに有意な効果を示しています。

一般的には約2-4ヶ月継続的に使用されますが、今回の研究では10日間で心配を大幅に改善できるとわかりました。全体的に見て、心配ごとを書くというのはメンタル改善に高い効果がありそうですね。

とはいえ、思考記録も心配やポジティブな信念に効果がありました。この結果について著者は以下のように述べています。

 

予想外に、思考記録の使用は心配と全般性不安障害症状の著しい減少をもたらしました。これらの効果はプラセボや理論的根拠による期待、時間の経過によるものである可能性が非常に高いですが、他の可能性もあります。振り返ると、思考記録群には理論化された認知行動療法の要素が含まれていました。自己監視と認識、認識への集中的な注意、現在の「思考の苦痛と干渉の認識」はすべて思考記録の側面でした。

 

思考記録は対照として比較しましたが、実際には認知行動療法の側面も多くありました。筆記療法に比べると効果は薄いですが、全く効果がないわけでもありません。

ただメンタルの改善として利用するなら、心配ごとを中心に書く筆記療法の方がオススメです。効果サイズでも2倍以上開きがあるので、心配や不安に焦点を当てるほうが良いのでしょう。

 

それではぜひ参考に。

 

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