SITのツラさは”音楽”で軽減できる!けど、ベストな音楽はどれが良いの?

音楽と運動

 

HIITのような短時間で激しい運動を繰り返すトレーニングは多くのメリットがあります。一方欠点としては精神的なツラさが挙げられます。そんな中、精神的なツラさはテンポの良い音楽で和らげられるという調査結果が発表されました。

 

SITと音楽の研究

この研究(1)はスプリントインターバルトレーニング(SIT)と楽しさに対する音楽の効果を調査したものです。SITとは、短時間に激しい運動を繰り返すトレーニング法を言います。いわゆるHIITと同じトレーニング手法です。

短時間で激しい運動をすることで、肉体面から精神面まで健康を改善すると示されています。時間効率が良い上に健康面もメリット満載なのですが、大きな欠点として不快感が挙げられます。

個人的にも、HIITがツラくてここ最近はサイクリングが多くなりました。そんな中、不快感を軽減するための工夫が音楽です。

参加者はSITに不慣れな24人の男女でした。この研究では以下の3つのグループに分けて実験しています。

 

グループ分け

  1. やる気を起こす音楽:速いテンポ(120bpm以上)と強いリズムを持つ音楽
  2. ポッドキャスト(対照):ネットラジオ
  3. 無音(対照)

 

参加者全員に以下のトレーニングメニューを行ってもらいました。

 

トレーニング内容

  1. 2分間ウォームアップ
  2. 20秒間「オールアウト」スプリント
  3. 3分休憩
  4. 2-3を後2回繰り返す

 

オールアウトとは、全力で出し切りヘトヘトになることを言います。20秒間で体力を疲労困ぱいまで追い込むわけですね。

結果は以下のような感じ。

 

結果

  • 音楽群はポジティブだった(有意差なし)
  • 音楽群は楽しさのスコアが大きかった
  • 音楽群は心拍数が上昇した
  • 音楽群はピーク出力パワーが高かった

 

結果はSIT中に音楽を聴くと楽しさが増し、心拍数が上昇し、ピーク出力を向上を示すとわかりました。感情面では音楽を聴くとポジティブになる傾向があります。心拍数の増加は音楽の高速テンポに応じて増加したと考えられています。

 

現在の調査結果の1つの可能な説明は、エントレインメント(話し方や振る舞いが同調する現象)の生物心理社会学的概念に関連する可能性があります。これは、人間の心拍数などの生物学的リズムが音楽的リズムに同調する傾向を指します。この概念に基づいて、参加者の心拍数はSIT中に再生されていた高速テンポの音楽に応じて増加したと考えられます。

 

つまり、心拍が音楽のテンポに同調していった可能性があるわけです。面白いですね。

また今回の結果について著者は以下のように述べています。

 

本研究の知見に基づいてインターバル運動中の音楽聴取は、十分に活動していない個人に推奨できます。今回の知見は音楽がよりポジティブな影響とより高い楽しみをもたらす可能性を示しました。さらに音楽はSIT中の身体運動を増加させることも分かった。これは音楽条件での心拍数の上昇とより大きなピークパワーに反映された。このようにインターバル運動への音楽の応用は、運動不足の人々が運動から高い利益を得るのをサポートする実用的な戦略であり、インターバルトレーニングの継続を促進するために使用できる。

 

SITのように「オールアウト」で行うトレーニングをやるときは音楽がとても有効です。

 

実験で使われた音楽の詳細について

実験で使われた音楽の条件は以下のような感じです。

 

音楽の条件

  1. 時代:過去10年以内
  2. ジャンル:ポップ、ロック、ヒップホップ
  3. テンポ:高速(132-142bpm)
  4. 音楽はウォームアップ・スプリント・休憩の長さに合わせて編集した

 

実験では過去10年であったり、ジャンルも決められたりしています。実践的に最も大事なのはテンポです。著者も自分の好みのジャンルからテンポの速い音楽を聞けば、利益があるかもしれないとおっしゃっています。

忠実に実践したい場合は上記の条件で試してみてください。

それではぜひ参考に。

 

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