日本の絶望的な未来予測総まとめ│日本の暗すぎる将来とは?

2018年9月8日

日本の未来

 

今回は絶望的な日本の未来予測についてまとめました。ノストラダムスの大予言やマヤ文明のような形にしたくなかったので、科学的な未来予測を調査しました。信頼性の高い絶望を集めるために、「人口」「気象」の2点から未来予測をまとめています。

 

日本の人口で見る絶望的な未来予測と年表

日本の人口は2100年に6118万人となる

日本人口の推移

参考:日本の将来推計人口:平成29年推計の解説及び条件付推計-国立社会保障・人口問題研究所

 

日本の人口が減少し始めているのは知っている人が多いでしょう。しかし、実際にどのくらい減っていくかについて国立社会保障・人口問題研究所が調査しています。

 

日本の人口

 

この計算によると、2100年には今の約半分の6118万人ほどとなります。1億人をきるのは2053年で、今から約35年後で2000万人も減る見込みです。実はここまで人口が減少するのは、世界的に見ても稀な例です。人口の減少に伴って色々な影響が出ますが、年表形式で順番に見ていきます。

 

2020年:女性の2人に1人が50歳以上になる

2020年女性の50歳以上の割合

 

2020年には、女性の2人に1人が50歳以上です。日本人の平均閉経年齢が50歳と言われているので、母親になる可能性がある女性が減少しているのがわかります。

当然ですが子供を産める女性が減れば、さらなる少子化が起きます。そんなこともあってか、2017年の出生数は94万1000人と過去最低となりました。合計特殊出生率を見ると微増はしていますが、ここから少子化を回復させることは困難でしょう。

 

2024年:3人に1人が65歳以上の高齢者大国になる

高齢者の割合

 

2024年には3人に1人が65歳以上となり、75歳以上の割合は6人に1人となります。理由としては、第1次ベビーブーム世代(1947~1949)が全員75歳以上になるためです。

 

出生数 死亡者数
2017年 94万人 134万人
2024年 84.4万人 152万人

参考:平成29年版高齢社会白書

 

2024年には、出生数が死亡者数の2分の1程度になります。ここまで高齢者の割合が増えると、介護施設や医療機関に影響が出てきます。2024年になると、今まで問題として出ていなかった社会保障費や施設の問題が一気に表面化してくる予想です。

 

2033年:3戸に1戸が空き家になり、悪臭の発生や防犯性が低下する

空き家の確率

 

「野村総合研究所の予測」によると、2033年の空き家率が30.4%、空き家数は2166万戸になります。空き家の内訳は、以下のとおりです。

 

賃貸用・売却用の住宅数 1265万戸
二次的住宅数 116万戸
その他の住宅数 785万戸

 

人口減少による世帯数の減少で、「賃貸や売却用の住宅」が増加していきます。国土交通省によると、空き家が増える問題点として以下を挙げています。

 

空き家が増加すると起きる問題点

  • 防災性の低下
  • 防犯性の低下
  • ごみの不法投棄
  • 悪臭の発生
  • 風景、景観の悪化

引用元:空家等の現状について

 

空き家が増えると、管理不足になるため、悪臭景観の問題が出てきます。また治安が悪くなり、スラム化する原因にもなります。こういった問題が3戸に1戸は出てくるので、対策が必要になるでしょう。

 

2040~45年:高齢者人口が約3920万人でピークを迎える

高齢者推移

参考:平成29年版高齢社会白書

 

2040年~45年にかけて、65歳以上が3920万人とピークを迎えます。

 

高齢者の割合

 

日本全体の人口(1億1千万人)を考えれば、2.8人に1人の割合で高齢者という世界です。「未来の年表」の作者である河合さんは、この時期が日本最大のピンチとおっしゃっています。

というのも、高齢者の割合が最大になるタイミングと同時に、生産年齢人口が減少するからです。2045年の15歳~64歳の割合は5584万人となり、そこからも減少し続けます。

 

2050年:認知症患者数が1000万人を超える

認知症者数

参考:平成29年版高齢社会白書

 

高齢社会白書によると、2050年時点での認知症者数は1000万人に達します。現時点でも500万人を超える認知症患者がいるわけですが、高齢者の増加に伴ってさらに増えていきます。

 

認知症の割合

 

予測では日本人口が1億人ほどなので、10人に1人が認知症という割合になります。まだ完治できる治療は確立されていないので施設が必要になりますが、それも不足しているのが現状です。

 

2050年以降:今の居住地域の20%が無人エリアになる

日本の無人地域

出所:国土交通省-国土のグランドデザイン2050

 

国土交通省のグランドデザイン2050によると、現在の居住地域の63%が人口を半分以下に減らします。また19%の居住地域は、完全な無人になると考えられています。

空き家の問題については先ほど解説しましたが、その他にも外国人による土地資源の買収が増加します。今でも北海道の水源地が買収されたことで問題となりましたが、スカスカになった日本ではより深刻化するでしょう。土地や自治体の買収が増えれば、「外国の領土と呼べるもの」が合法的にできてもおかしくはありません。

 

2060年の生産年齢人口に対する高齢者の比率が1.35人になる

生産年齢人口に対する高齢者数

 

生産年齢人口とは、15歳~64歳のことです。2020年には2.04人となり、生産年齢人口の世代が高齢者を支えなければならないケースが増えることが予想されています。2020年からも減り続け、2060年には1人あたり1.35人に達します。

 

老老介護

 

また同時に問題となるのが老老介護です。老老介護とは高齢者が高齢者を介護する状況のことで、今後激増すると予測されています。

 

参考にした書籍・サイト

未来の年表 人口減少日本でこれから起きること-河合雅司

未来の年表2人口減少日本でこれから起きること-河合雅司

2100年、人口3分の1の日本-鬼頭宏

日本最悪のシナリオ9つの死角-財団法人日本再建イニシアティブ

日本の将来推計人口:平成29年推計の解説及び条件付推計-国立社会保障・人口問題研究所

国土交通省-国土のグランドデザイン2050

平成29年版高齢社会白書

野村総合研究所-2017年版-2030年の住宅市場

 

日本の気象・災害から見る絶望的な未来予測

最悪の場合、21世紀末には3.4~5.4℃平均気温が高くなる

2100年の天気予報

 

環境省の「日本の気候変動とその影響」によると、最悪の場合で平均気温が3.4~5.4℃高くなると予測されています。地域によって差はありますが、世界的に気温が高くなっていきます。そんな環境省が予測した気温をもとに「2100年未来の天気予報」という動画が作成されました。

 

 

この動画によれば、ある夏の気温が東京で43℃、札幌でも40.5℃と今年の猛暑を悠々と上回る暑さになります。ちなみに沖縄は全国と比較しても、気温の上昇が小さいため、他の地域よりも低い気温となっています。

 

真夏日と猛暑日の日数の増加

真夏日

 

2100年では、気温の上昇とともに真夏日の日数も増加します。2017年の真夏日の日数は、東京で51日でした。それが2100年では、2倍の104日となる予想です。

単純に考えても、夏が2倍の長さになるようなものです。最近の記録的な暑さがよく話題になりますが、これからも上昇し続けます。

 

ゲリラ豪雨の増加し、降水日が減少する

2100年ゲリラ豪雨の回数

 

ここ数十年間の50mm以上の年間発生回数を見てみると、有意に増加しています。

 

降水量50mm以上の年間発生回数

 

ゲリラ豪雨の発生回数が増えている原因は、ヒートアイランド現象や地球温暖化が関係しています。気温が1℃上がるだけで水蒸気量が7%も増加するとわかっているため、今後の気温上昇とともにゲリラ豪雨の回数も多くなると予想できます。

 

無降水日

 

一方で雨が降る日数は、有意に減少しています。短期的な大雨は増えますが、雨が降る日自体は減っていくことがわかります。このことから未来の天気予報では、大雨が降り水害にあっている地域と全く雨がふらず農作物に影響が出ている地域があると予想していました。

 

台風は統計的な変化なし

台風の発生個数

意外なことに、1950年から見て台風の数は統計的な有意差がありません。最近は台風が増えた気がしていましたが、今後も台風が増えるということはないでしょう。

 

積雪は減少し、大雪が増加する

大雪

 

ここ50年間ほどの年間の最深積雪は日本海側で有意に減少しています。(東日本が信頼度水準99%、西日本が信頼度水準95%)

 

積雪量

 

このことから全国的に有意に減少していくことが予測されていて、特に本州の日本海側は大きく減少していきます。一方で2100年には大気中の水蒸気量の増加などによって、極端な積雪が増加すると予測されています。雨と同じように降らない日と降る日の差が大きくなる予想です。

 

熱中症による救急搬送者数が2倍に増加する

熱中症による搬送者数

 

2100年の未来予測では、熱中症による搬送者数が12万人となる予測です。総務省の「熱中症による救急搬送状況」によれば、2017年の5~9月で52,984人でした。

 

熱中症患者数

 

将来予測では熱中症による搬送者数が東日本で2倍となり、熱ストレスによる死亡者数が日本全体で2倍以上になります。ちなみに熱中症による搬送者数は、高齢者の割合が一番高いです。

 

東京が30年以内に震度6弱以上の地震を起こす確率は26%以上

東京が30年以内に、震度6弱以上の地震を起こす確率は26%以上となっています。

 

日本の地震予測

 

ここ数年で大きな地震が多いですが、東京や名古屋、四国も高い確率で大きな地震が起きるという予測です。

 

北海道の地震の確率

 

現在、札幌が大きな地震にあいましたが、この「J-SHISマップ」を見ると30~50%の確率で地震が起きると予測されていました。この地図で、札幌と同様に高い確率が挙げられている地域は新潟宮城です。

 

新潟

 

新潟は札幌とほとんど変わらない確率で起きると予測されています。また東京や静岡も比較的高めの確率です。

 

宮城

 

宮城は札幌よりも高い確率で、地震が予測されています。あくまで統計的な予測ではありますが、実際に札幌が震災にあっていることを見るとかなり現実味があります。新潟や宮城に住んでいる方は非常用品を揃えておきましょう。

 

参考にした書籍・サイト

日本最悪のシナリオ9つの死角-財団法人日本再建イニシアティブ

日本の気候変動とその影響-環境省

J-SHISマップ-地震ハザードステーション

 

まとめ

日本の絶望的な未来を調べてみると、色々な情報がありました。高齢者数の増加や少子化、ゲリラ豪雨、地震など今後対策をしていく必要があるものばかりです。しかも、これらの未来予測は当てずっぽうではなく、統計的な予測なので説得力もあります。

日本の絶望的な未来について気になっていた方はぜひ参考に。

 

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