科学者を対象としたTwitterの研究では、同じ職業で445人から一般人は961人からフォロワーが増加し始めました。
Twitterのフォロワー数は何人になったら増え始める?
この研究(1)は科学者のフォロワー数とフォロワーが増えるたびにどんな構成に変化するのかを調査したものです。科学者とSNSは縁がないように思うかもしれませんが、過去の研究(2)では頻繁にツイートされている論文は多くの引用を蓄積しやすいという結果が出ています。なので、科学者がSNSを利用するのはとても合理的ですし、SNSマーケティングとしても興味深い調査です。
まず科学者の視点からTwitterの拡散について考えると、フォロワー構成は以下の2つに分かれます。
インリーチとは、科学者が他の科学者に宣伝する目的で利用する場合の範囲です。一方でアウトリーチは一般層向けに新しいフォロワーに到達するために利用する場合の範囲となります。
上記を前提として110人の大学教員をランダムに選択して調査しました。研究者のフォロワーを調査して、10種類に分類されました。
フォロワーの分類
- 大学教員(大学教授や教員)
- 大学院生/ポスドク(博士号持ちの研究員)
- 教育者(教師や教育者)
- 科学団体
- その他の科学者
- アウトリーチ組織(博物館や動物園、水族館)
- 応用科学組織(保護団体や財団)
- メディア
- 意思決定者(政府機関や議員)
- 一般市民
110人の大学教授のフォロワー数は10-8776で、合計62,958のフォロワーで分析が行われました。
結果は以下のような感じ。
平均 | |
---|---|
科学者 | 444人 |
アウトリーチ | 872人 |
メディア | 872人 |
応用科学組織 | 913人 |
一般市民 | 961人 |
意思決定者 | 2197人 |
結果は約450人を超えると科学者のフォロワー数が増加しはじめ、約1000人を超えると一般市民も増え始めるとわかりました。SNSマーケティングでフォロワー数を増加させたい場合は自分のインタレストグラフを明確にして、フォロワー数2000人を目指すと自然にフォロワー数が増え始める可能性が高くなります。
またこの結果はフォロワー数が増加するにつれて、フォロワー数の不均一性が高まると示されています。単純に考えて、フォロワー数が増えれば、多種多様なフォロワーに見てもらえるのは当然ですね。ただ多くの科学者はリーチが限られているので、大幅に広げることは科学的なメッセージを劇的に広められます。
著者は科学者のフォロワーの増やし方についても触れています。
一般的にツイート数が多い人ほど、フォロワーが多い。因果関係であろうと相関関係であろうと、この関連性の強さは変動し、一般的に低い(研究ではr=0.48)。またフォロワーの数はリツイートなどによって、ユーザーのツイートにどれだけフォロワーが関与しているかを反映していない。視聴者エンゲージメントにとって、コンテンツは重要だ。ハイパーリンクやハッシュタグを含むツイート、画像を含むツイートはリツイートされる可能性が高い。リツイートされるために重要なのは、フォロワーに対するツイートの関連性であり、科学者が自分のメッセージを意図した視聴者に伝える必要性を示している。
フォロワーの実践的な増やし方についてはマーケターの方を参考にした方が良いかもしれません。とはいえ、影響力のあるSNSアカウントにしたいなら、フォロワー2000は目安にしたいですね。
それではぜひ参考に。