SNSマーケティングとブランドの研究によると、SNSマーケはブランド認知度において最も強い影響があると発表されました。
SNSマーケティングがブランドに与える影響
この研究(1)はSNSマーケティングがブランド認知度やイメージ、ロイヤルティに与える影響を調査したものです。対象になったブランドはFacebookやTwitter、Instagramで最も高いソーシャルスコアを持つブランドでした。
対象ブランド
- マダムココ(家庭用リネン)
- トルコ航空
- メルセデス・ベンツ
- ゼンダイヤモンド
- タークセル(通信産業)
調査の対象になった国がトルコなので、上のブランドが最も強いソーシャルスコアを持っていたようです。
参加者は547人の男女で、5つのブランドをフォローしている人が対象です。ちなみに最も使われていたSNSはInstagram(62.5%)でした。参加者にはアンケートで調査しています。アンケートの内容は以下のような感じ。
質問内容
- ブランドのSNSマーケティング活動:14項目
- ブランドイメージや認知度、ロイヤルティ:9項目
ブランドのSNS活動は5つの側面に分類して検討されています。
SNS活動の側面
- エンターテイメント
- インタラクション:相互作用
- トレンド
- 広告
- カスタマイズ
結果は以下のような感じ。
結果
- SNSマーケ活動はブランド認知に対して高いレベルで影響を与えた
- SNSマーケはブランドイメージやロイヤルティにも小さいが、正の影響を与えた
- ブランド認知度とブランドイメージはブランドロイヤルティに正の影響を与えた
- ブランド認知度はブランドイメージに正の影響を与えた(最も小さいレベル)
結果はSNSマーケティング活動がブランドに大きな影響を与えるとわかりました。特に強い影響があったのはブランド認知度です。
つまり、SNSマーケティングは消費者にブランドを知ってもらい、思い出してもらう点で重要なツールというわけですね。しかし、ブランド認知度がイメージやロイヤルティを反映しませんでした。
これはSNSマーケティングが消費者に対して、ポジティブなブランドイメージやロイヤルティを生み出すほど効果的ではないということです。どちらかといえば、ブランドを知ってもらったり思い出してもらったりする意味が強いかもしれません。
著者は以下のように述べています。
ソーシャルメディアマーケティング活動はブランド価値をサポートする活動と見なされるべきであり、ソーシャルメディアマーケティング活動は、ソーシャルメディアマーケティング活動を開始する予定の企業による従来のブランドコミュニケーション研究に統合されるべきであると提案しています。
ちなみにSNSマーケティング活動について見ると、最も重要だったのはエンターテイメントとカスタマイズでした。消費者が最も低く評価しているのはトレンドとインタラクティブです。
結果を見ると、SNSマーケティングに積極的な企業は顧客とのコミュニケーションを重視していて、広告よりも面白さや楽しさを重視しているとわかりました。このあたりも参考にしたいですね。
それではぜひ参考に。