正直なところネットの口コミが売上に与える影響はどれほどなのか?

口コミ

 

ネットの普及によってオンライン上の口コミはマーケティングにおいて重要な意味を持つようになりました。しかし、口コミと売上の関係を説明している人は見かけません。そんな中、ネットの口コミと売上のメタ分析で、口コミと売上に強い正の相関が確認されています。

 

オンラインの口コミが企業の売上に与える影響

この研究(1)はネットにある製品レビューと売上の関係を調査したメタ分析です。対象となったのは96件の研究で、40のプラットフォームと26の製品カテゴリ、11ヶ国分のデータが含まれています。

 

データ

  1. プラットフォーム:AmazonやAppleストア、Google、Netflix、Facebook、Twitter、YouTubeなど
  2. 製品カテゴリ:アパレルや書籍、自動車、スマホ、デジカメ、ホテル、映画、ネットサービスなど

 

結果は以下のような感じ。

 

結果

  • オンラインの口コミと売上の間には有意に正の関係があった(.91)※様々なプラットフォームと製品で一貫していた
  • 全体的に口コミの評価よりも数の方が統計的に有意な効果サイズだった
  • 負の口コミが売上に与える影響は小さくゼロと有意差がなかった
  • 口コミによる売上への影響はSNSよりもECサイトの方が強いと示された※ただし口コミの有効性は大きく変わらない
  • 新製品や実用的な製品はSNSよりもECサイトの口コミの方が売上に効果的だった
  • 口コミ投稿者との類似性が確認できる口コミの場合は購入に高いプラスの効果が見られた
  • 口コミの有効性は製品間で大きな違いは見られなかった
  • サービスの販売はSNSの口コミが特に強い影響を与えた
  • 口コミが二極化すると、口コミの有効性が大きく減少した

 

結果は口コミが売上と有意に相関していると示しました。これはマーケティング担当者が口コミを積極的にモニターする必要性があると意味しています。

特に参考になるのは、悪い口コミと売上に相関がほとんど見られなかった点です。口コミの評価よりも数の方が大きな効果サイズでしたし、悪い口コミで売上が低下するということは少なそうですね。

著者はこの結果について以下のように述べています。

 

全体的にポジティブな口コミ評価はネガティブな口コミ評価よりも売上に大きな影響を与えるという事実はポジティブなバイアスを強調しています。これは消費者がネガティブな口コミが競合他社から来ている可能性が高いと疑うため、ポジティブな口コミを好み、より影響を受けていることを示す先行研究と一致しています。

 

個人的には最高評価がありすぎる方が疑わしいように感じますが、研究ではネガティブな投稿が競合他社による評価と捉えていると考えられています。この辺りは国によって違う部分もありそうな印象です。日本では自社の口コミを操作する企業が多く、海外では競合他社の口コミを操作する企業が多いのかなと。

 

この研究のもう1つの重要な貢献は、口コミの変動が売上にマイナスの影響を与えるという洞察です。 意見の相違と感情の偏りは、製品のパフォーマンスに関する消費者の不確実性を高め、最終的に収益に悪影響を及ぼします。

 

またネガティブな口コミが売上と相関しないと言っても、評価の不均一性には注意しなければなりません。例えば、口コミが二極化していると、リスクと不確実性が高まり、消費者は製品の購入を避けるようになります。特に口コミがECサイトに広がっているとき、口コミの不均一性をモニター・管理することが重要です。

それではぜひ参考に。

 

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