今回はメジャーリーグチームのSNSフォロワー数増加の要因を調査した研究を紹介します。
メジャーリーグチームのフォロワー数を増加させた要因とは?
この研究(1)はメジャーリーグチームのSNSアカウントに不可欠なニーズの決定要因を分析したものです。対象になったのはメジャーリーグに含まれるすべての球団です。(30チーム)
Twitterのデータは2013年7月6日から2014年7月27日までのデータを収集しました。収集したデータは以下のような感じ。
収集内容
- フォロワー数
- フォロー数
- ツイート
- いいねの数・リツイート
- アクティブであった日数
- チームのパフォーマンス
- イベント
期間中に収集したデータ数は11,223で、試合のない期間も含まれています。ちなみにデータを収集した18ヶ月間で、9-85%もフォロワー数が増加しました。
収集したデータの中にはTwitter以外にフォロワー数に変動を与えると考えられるチームの成績やイベントなども含まれています。これらのデータは球団の公式サイトから収集されました。
結果は以下のような感じ。
結果
- メジャーリーグチームは1日平均272人のフォロワー増加を示した
- 過去24時間のツイート数がフォロワー数にプラスの影響を与えた(1ツイートで平均5人フォロワー増加)
- いいね数やリツイート数はフォロワー獲得に影響なし
- プレーオフだと平均433人フォロワー数増加
- ワールドシリーズだと、平均2000人フォロワー数増加
- チームの順位はフォロワー数に影響を与えない
- ただし4試合以上の連敗でフォロワー数大幅減少、4試合以上の連勝でフォロワー数が大幅に増加した
結果はファンの関心を高めるためにリツイートやいいねなどの単純なアクションをとるのではなく、メッセージを発信する手段を取るべきと示されました。当然ですが、個人が興味を持つツイートを投稿する形で、ファンとの関係を築くべきです。球団では以下のようなツイート内容が挙げられています。
メモ
- スコアの更新
- プレーヤーのプロフィール
- 選手のオフシーン
また面白いのがプレーオフやワールドシリーズ、連勝/連敗がフォロワー数に大きな影響を与えるという点です。優れた成績が出た期間はとくに戦略的にSNSを活用する必要がありますね。例えば、SNSキャンペーンを事前に準備しておいて、シーズンや連勝時のタイミングで行うというような感じです。
今回の研究は前提としてメジャーリーグチームというすでに知名度のある組織のSNSアカウントが対象になっています。そもそも知名度すらない場合はコンテンツを作成するかそもそもSNS運用をしないというのが選択肢になりそうです。
この辺りは以下の記事がオススメです。
Twitterマーケティングを代表とするSNSマーケティングはただの手段。適しているか否か、まずは3枚におろしてから考えないと
それではぜひ参考に。