広告の”言葉遣い”がブランド態度に影響を与えるという調査結果

広告

 

広告がブランドに与える影響は過去に色々な研究が行われてきました。オレゴン大学で発表された研究では、「広告の言葉遣いがブランドに影響を与える」という面白い調査結果が出ています。

 

言葉遣いがブランドに与える影響

この研究(1)は広告に使用される言葉遣いが消費者のブランド認識に影響を与えるか調査したものです。具体的にはブランドの広告で言葉遣いが悪い場合、ブランドに否定的な態度をもたらすかを調査しています。ただ研究の前に、公正世界仮説という認知バイアスを知る必要があります。

 

公平公正
これは人が行ったことに対して公正な結果が返ってくるという思い込みのことです。よく言われるセリフで、「すべての善行は最終的に報われ、すべての罪は最終的に罰せられる」という考え方のことですね。

 

この研究は消費者の公正世界信念がブランドに対する否定的な態度にどんな影響があるのかを調査したわけです。参加者は423人の男女で、アパレルブランドのオンラインパネルとして募集されました。

すべての参加者は以下の2つに分かれています。

 

広告コピー

グループ分け

  1. 礼儀正しいコピー:洋服はいかがですか?
  2. 失礼なコピー:洋服欲しい?

 

上記のような広告コピー付きの広告を表示してから、以下のアンケートに回答してもらいました。

 

質問内容

  1. 公正世界仮説の強さ:参加者が持つ公正世界仮説の度合いを計測
  2. 道徳と罰の判断:広告が道徳的に間違ったように感じるか?
  3. ブランドの信頼:正直なブランドか?安全なブランドか?

 

公正世界仮説の強さは高い人ほど、「正義を求め、社会規範に違反する人を罰する傾向がありますが、 低い人よりも相互作用的な正義感が大きい傾向」があります。一方の低い人は「人は自分の利益のために他人を利用することが多いと信じていて、権力のある人や地位の高い人ほどそういう傾向がある」と考えています。

結果は以下のような感じ。

 

結果

  • 公正世界仮説が低い人は礼儀正しくない広告を見たときに厳罰判断の厳しさが増した
  • 公正世界仮説の低い人は礼儀正しくない広告を見たときにブランドの信頼性が低下した
  • 公正世界仮説の高い人は広告の丁寧さに影響を受けることはなかった

 

結果は公正世界信念が低い人のみブランド広告のコピーの影響を受けるとわかりました。特に公正世界仮説が低い人は失礼な広告コピーを見ると、ブランドへの信頼性が低下してブランドに対して否定的な態度が増える結果となります。

一方で公正世界仮説が高い人は広告コピーによって態度を変えることはありませんでした。今回の研究では面白いのは、ブランドが使用する言葉は消費者のブランドに対する信頼に影響を与える可能性を示した点です。広告コピーの中には挑発的な文章を採用することもあるので、注意したいところですね。

著者は今回の結果について以下のように述べています。

 

本研究の結果はブランドが倫理的に曖昧な行動をしている場合、メッセージ(広告に採用しているコピー)における言葉に特に注意すべきであると示します。我々の結果は広告に使われる言葉が失礼なものであれば、公表された曖昧なビジネス慣行からのダメージは増幅され、特定の消費者のブランドを罰したいという欲求や意図を高めることができることを示しています。

 

このように広告コピーでも非人道的な言葉を使っていると、一部の消費者はブランドを罰したいと意欲を増してしまうようです。具体的にはSNSで批判したり、ブランドを買わなくなったりします。ブランドの広告では倫理的に問題がありそうな言葉は使わないようにするのが無難でしょうね。

それではぜひ参考に。

 

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